杉並区の外壁塗装助成金はいくら?|遮熱塗装の条件・屋根の扱い・申請の順番

庭のある住宅
補助金の予算はどれくらい残っているか
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)
12%

2026年11月3日時点の公表値です。申請額が予算に達した時点で受付は終了します。

  • 杉並区で外壁塗装をしたい。区の助成金は出るの?
  • 出るなら、いくらもらえる?屋根と外壁は別々にもらえる?
  • ふつうの塗り替えでも対象?遮熱塗料でないとだめ?
  • 見積の塗料が区の条件に合っているか、どこを見れば分かる?
  • 申請は工事の前?後?自分でするの?業者がするの?
  • もう塗り終わったけれど、今からでも間に合う?
  • 国の補助金と一緒にもらえる?
  • 塗装屋さんに「区の助成で安くなります」と言われたけれど、本当?

上記のような悩みに答えます。

杉並区の外壁塗装の助成金は、一覧サイトや塗装店のページに「最大◯万円」と並んでいますが、区の制度は外壁塗装そのものではなく、太陽の熱を跳ね返す塗装に付く省エネの助成です。しかも申請は工事と支払いが終わってからで、塗る前の写真や塗料の出荷の証明がそろわないと、工事が済んだあとでは取り返しがつきません。この順番まで書いたページは多くありません。そこで、区の公式ページと申請の手引きを実際に開いて、対象になる塗装、助成額の決まり方、申請の順番を確かめたうえで、見積の段階で業者に何を聞けばよいかまで、国土交通省の要件書とあわせて整理しました。

先に答え

杉並区で外壁や屋根の塗装に使えるのは、区の「エコ住宅促進助成」のメニューの1つ「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」です。太陽の熱を跳ね返す性能の基準を満たした塗料・色で、既存住宅の屋根や外壁を塗る工事が対象で、ふつうの塗り替えや屋根のカバー工法は対象外です。申請は工事と支払いが終わったあとに、区民が令和9年2月26日必着で出します。

この記事の数字は2026年度の制度で、2026年10月時点のものです。杉並区の公式ページの内容は2026年10月24日に確かめたものです。

国の事業で戻る額は、工事の内容を選ぶと補助金の計算ツールで出せます。市区町村を選ぶと、その市区町村の制度をこのサイトで登録できているかも表示されます。杉並区は区の制度をまだ登録できていないので、公式ページで確かめるよう案内が出ます。

補助金の計算ツールで国の事業の額を出す

目次

杉並区の助成は遮熱の塗装に付く

庭のある住宅

杉並区で外壁や屋根の塗装に助成が出るのは、区が「高日射反射率塗装」と呼んでいる、太陽の熱を跳ね返す塗料を使った塗装だけです。外壁を同じような塗料で塗り直す、ふつうの塗り替えは対象になりません。

この助成は、区の「エコ住宅促進助成」の中にあります。正式な名前は「杉並区再生可能エネルギー等の導入助成及び断熱改修等省エネルギー対策助成」で、太陽光発電や蓄電池、エコキュート、窓の断熱、断熱材などと並んで、メニューの1つとして高日射反射率塗装が置かれています。区のページの説明は、屋根や外壁に太陽の熱を反射する塗料を塗ると、屋内の気温の上がり方が緩やかになり、暑い時期のエアコンの使用量が抑えられる、というものです。つまり、外壁をきれいにするための助成ではなく、家の省エネのための助成です。

区の手続き案内に並んでいるメニューのうち、外壁や屋根に関わりそうなものを、対象の書き方で並べると次のとおりです。

区のメニュー 外壁・屋根との関わり
高日射反射率塗装(屋根・外壁) 基準を満たす塗料・色で既存住宅の屋根・屋上・外壁を塗る工事
断熱材 外気に接する天井・壁・床に断熱材を入れる工事(塗装とは別)
窓等断熱改修 外壁にある窓やドアの工事(塗装とは別)
高齢者住宅改修給付(福祉の制度) 手すりの取付けや便器の洋式化が内容で、外壁・屋根の工事は書かれていない

確かめた範囲で、外壁塗装そのものを対象にした区の制度は、このメニュー以外に見当たりませんでした。福祉の制度の高齢者住宅改修給付は、在宅の生活を続けるための手すりの取付けや便器の洋式化が内容で、外壁の工事に使う制度ではありません。

たとえば、色あせが気になって外壁の塗り替えの見積を取った家で、見積に書かれた塗料が一般的な塗料だった場合、そのままでは区の助成の対象になりません。同じ工事でも、塗料と色を区の基準に合うものにすると、助成の対象に入る可能性が出てきます。逆に言えば、営業の「区の助成が使えます」は、塗料の種類と色が決まるまでは確かな話ではありません。

迷ったときは、まず「この見積の塗料は、区の高日射反射率塗装に当たる塗料か」を業者に聞くところから始めます。外壁塗装の助成金の全体の考え方は、全体の記事にまとめています。

外壁塗装の助成金の全体の考え方

出典:杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」/杉並区「高日射反射率塗装」/杉並区「高齢者住宅改修給付」

助成額は経費の割合と限度額で決まる

電卓とペン

助成額は、塗装にかかった経費のうち対象になる部分に、区が決めた割合を掛けて出します。屋根と外壁は別々ではなく、合わせて1つの限度額があり、端数は切り捨てです。割合と限度額は、区の手続き案内と手引きに次のように書かれています。

計算例

杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」(ページID 819・更新日 2026年10月15日・2026年10月24日に確認)断熱改修等省エネルギー対策助成:「高日射反射率塗装(屋根・外壁)〔既存住宅のみ(注2)〕 助成対象経費の20% 屋根・外壁合わせて限度額 150,000円」耐用期間「10年」(助成額は1,000円未満は切り捨て)。助成対象経費:「機器本体および関連部材の購入に要する費用とその設置等に最小限要する工事費の合計(消費税除く)です。」「助成対象外経費一例(申請代行費、保証費、諸経費 等)」。杉並区「【エコ住宅促進助成】高日射反射率塗装」(ページID 24175・更新日 2026年4月3日):「(注)助成対象経費は、材料費、工事施工費(塗装工事のみ)、高圧洗浄費、仮設工事費(足場設置費、養生費)が対象です。」。申請の手引き(PDF 印字1ページ):「同一年度における助成限度額は以下のとおりです。」「●断熱改修等省エネルギー対策助成 30万円」。

ここで大事なのは、割合を掛ける元が「見積の総額」ではないことです。対象になるのは、塗料などの材料費、塗装の工事費、高圧洗浄費、足場や養生の費用で、消費税は除きます。申請代行費や保証費、諸経費は対象外です。見積に「諸経費」としてまとめられた行があれば、その行は割合を掛ける元に入りません。区の手引きは、設置に必要な経費を諸経費に入れないよう求めています。

また、屋根と外壁を両方塗っても、限度額は合わせて1つです。外壁の分と屋根の分を別々に申請して、2回分を受け取ることはできません。同じ世帯で同じ種類のメニューは1回に限られ、耐用期間が過ぎるまでは、もう一度は申請できない決まりです。

さらに、同じ年度の中では、断熱改修等省エネルギー対策助成のメニュー全体にも、手引きで限度額が決められています。同じ年度に窓の断熱や断熱材、エコキュートなどと組み合わせる場合は、塗装の分だけでなく、メニューを足した合計が限度額の中に収まるかも見ます。

たとえば、外壁と屋根をまとめて塗る見積なら、見積の行を「材料費」「塗装の工事費」「高圧洗浄」「足場・養生」と、それ以外の行(諸経費、保証など)に分けて、前者の税抜きの合計に割合を掛け、限度額と比べます。見積の行がまとめて「塗装工事一式」と書かれていると、この計算ができないので、行を分けた見積を出してもらいます。

編集部の整理では、杉並区の助成額は「工事の総額の何割か」ではなく「対象の行の税抜き合計の何割か、ただし限度額まで」と読むのが正確です。見積書の行の読み方は、外壁塗装の見積書の記事にまとめています。

外壁塗装の見積書の行の読み方

出典:杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」/申請の手引き(PDF)

見積から助成額を出す順番
対象の行の税抜き合計×区の割合=助成額(限度額まで・端数は切り捨て)
材料費・塗装の工事費・高圧洗浄費・足場と養生の費用だけを足す(諸経費・保証・申請代行費は入れない)

塗料と塗る場所の条件

助成の対象になるかは、塗料と色、塗る場所、住宅の3つで決まります。塗料の名前に「遮熱」と付いているかではなく、区が決めた日射反射率の基準を満たすかで判断されます。

区のページの導入要件は、次のとおりです。

計算例

杉並区「【エコ住宅促進助成】高日射反射率塗装」(ページID 24175・更新日 2026年4月3日・2026年10月24日に確認)導入要件:「日射反射率測定値が近赤外線領域において50%以上の塗料・塗料色で、既存住宅に施工すること。」「屋根立ち上がり部分を含む太陽光熱が反射する居室上の屋根、屋上部分、または外壁に施工すること。」「(注)既存の屋根の上に金属部材等を被せる施工(カバー工法、重ね葺き等)は対象外です。」。手続き案内(ページID 819)(注2):「店舗や事業所等の居住の用に供していない建物についても対象です(節水シャワーヘッドを除く)。」

1つ目は塗料と色です。区の基準は「塗料」だけでなく「塗料・塗料色」にかかっています。製品名だけでなく、選んだ色で基準を満たしているかを資料で確かめる必要があります。区は、塗料のパンフレットなどで基準を満たすことが分からない場合、第三者機関の性能証明書と色見本を追加で出すよう求めています。

2つ目は塗る場所です。対象は、居室の上の屋根(立ち上がり部分を含む)、屋上、外壁です。屋根の上に金属の屋根材をかぶせるカバー工法や重ね葺きは、対象外と明記されています。屋根の工事を考えている人は、塗装かカバー工法かで、区の助成の扱いが分かれます。

3つ目は住宅です。対象は既存住宅で、新築の家に塗る場合は対象になりません。区のページの注記では、店舗や事業所など、人が住んでいない建物も対象に入ります。

たとえば、築年数がたったスレート屋根で、業者から「塗装」と「カバー工法」の2案を出された場合、区の助成が関わるのは塗装の案だけです。カバー工法を選ぶなら、区の助成は使わない前提で見積を比べます。屋根塗装の費用の見方は、屋根塗装の記事にまとめています。

屋根塗装の費用の見方

編集部の整理では、塗料の確かめ方は「製品名」ではなく「製品名と色の組み合わせで、日射反射率の資料が出るか」です。業者には、見積の段階で、その資料を出せるかを聞いてください。

出典:杉並区「高日射反射率塗装」

工事と支払いのあとに区民が申請する

杉並区の助成は、工事と支払いが終わったあとに申請する「事後申請」です。国のみらいエコ住宅2026事業のように、工事を頼んだ事業者が申請する仕組みとは逆で、申請するのは区民の側です。

区の手続き案内には、申請者が工事と支払いを済ませ、区へ交付を申請し、区が審査して申請者本人宛に交付決定通知書を送り、助成金が振り込まれる、という流れが書かれています。書類を区に出すのは、申請者のほか、施工者や販売店などの代行者でもかまいません。ただし、交付決定通知書は申請者本人宛に届き、振込口座は申請者本人の名義に限られます。

計算例

杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」(ページID 819・2026年10月24日に確認)申請の要件:「申請者、契約者、支払者が同一人であること」「令和9年2月26日(金曜日)までに必要な書類をすべてそろえて提出すること」「同一世帯につき、同一種類の対象機器等については1回に限り申請可能」。申請受付期間「8年4月10日(金曜日)から9年2月26日(金曜日)まで」「(注)上記受付期間内であっても申請が予算枠に達した時点で受付を終了します。」「助成対象機器の工事及び支払いが完了した後、申請に必要な書類をすべてそろえた上で申請してください。不足や不備がある場合、受付できません。」。対象期間「8年2月1日(日曜日)から9年1月31日(日曜日)まで」「対象期間とは、助成対象機器等の「設置」または「工事」が完了した日を指します。」。注意「申請受付から振り込みまで2~3カ月程度かかります。」。申請の手引き(PDF 表紙):「施工完了後(事後)申請」。

この流れで一番の落とし穴は、「申請者、契約者、支払者が同一人であること」という要件です。たとえば、工事の契約を親の名義で結び、支払いを子が自分の口座から行った場合、この要件に合わなくなります。区の手引きは、申請者が助成対象経費の全額を支払ったことが分かる領収書を求めています。契約書と支払いの名義を、申請する人にそろえておきます。

時期の要件は2つあります。工事が完了した日が令和8年2月1日から令和9年1月31日までの間にあることと、書類を令和9年2月26日までにすべてそろえて出すことです。受付期間の中でも、予算枠に達した時点で受付は終わります。郵送の場合は、締切日に区に届いている必要があります。

杉並区の遮熱塗装の助成を受ける順番
  1. 1塗料と色の資料を確かめる見積の段階で業者に出してもらう
  2. 2塗る前の写真を撮る塗装前の色が分かるように
  3. 3工事と支払いを終える契約と支払いは申請する人の名義で
  4. 4書類をそろえて区へ出す令和9年2月26日必着・予算枠に達したら終了
  5. 5交付決定通知と振込を待つ申請者本人宛に届く

たとえば、10月に塗装を終えて支払いも済ませた人は、いまからでも申請できる時期にいます。ただし、塗る前の写真がない、出荷証明書を業者が出せない、といった書類の欠けがあると受け付けてもらえないので、手元の書類を次の項の一覧と照らしてから出します。

判断の軸は、「工事の前に申し込まなくていい」ことと「工事の前にしかできない準備がある」ことの両方を押さえることです。申請の一般的な流れと、国の事業の申請の順番は、申請の記事にまとめています。

外壁塗装の助成金の申請の流れ

出典:杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」

塗る前の写真と塗料の書類をそろえる

申請は工事のあとでも、書類の一部は工事の前と工事中にしか用意できません。塗る前の写真と、塗料の出荷証明書は、業者と工事の前に段取りを決めておくものです。

区のページが高日射反射率塗装の申請に求めている書類は、次のとおりです。

  1. 申請書兼請求書、工事概要、完了報告書(完了報告書は施工者に記入を頼む)
  2. 区内に住んでいることが分かる本人確認書類の写し
  3. 領収書の写し(申請者が対象の経費の全額を支払ったことが分かり、宛名が申請者のフルネーム)
  4. 経費の内訳が分かる書類の写し(見積書、領収内訳書など)
  5. 塗料と色が日射反射率の基準を満たすと分かるパンフレットなどの写し(分からなければ第三者機関の性能証明書と色見本)
  6. 出荷証明書の写し(塗料メーカーか販売店が発行し、工事名などに申請者名、出荷日・製品名・色・数量が書かれたもの)
  7. 塗装前と塗装後のカラー写真(撮影日を書く。塗装後は施工箇所すべて)

このうち、工事が終わってからでは取り直せないのが、7の塗装前の写真です。区は、塗装前の色が分かる写真を求めています。足場を組んで下塗りを始めてしまうと、元の色の写真は撮れません。6の出荷証明書も、塗料を仕入れるときに申請者名を入れてもらう必要があるので、業者に先に伝えておかないと、条件に合う書面が出てこないことがあります。

また、書類はすべてA4の大きさで、決められた順番に並べて出すよう求められています。修正液や消せるボールペンは使えません。申請の手引きはチェックシートを兼ねているので、手引きを手元に置いて、1つずつ印を付けながらそろえると漏れが防げます。

計算例

杉並区「【エコ住宅促進助成】高日射反射率塗装」(ページID 24175・2026年10月24日に確認)申請時に必要な書類:「申請書兼請求書(第1号様式)」「工事概要(第2号様式)」「完了報告書(第2号の2様式)」「施工者に記入を依頼してください。」「領収書(写)申請者が助成対象経費の全額を支払ったことが分かること。宛先が申請者と同一人でフルネームが記載されていること。」「日射反射率(近赤外線領域)50%以上の塗料・塗料色と分かるもの パンフレット(写)など」「出荷証明書(写)以下の条件をすべて満たしているもの 発行元が塗料販売メーカーまたは販売店であること 工事名などに申請者名が記載されていること 出荷日、製品名、色、数量が記載されていること」「塗装前のカラー写真(屋根・外壁)施工する屋根・外壁(撮影日を記載(手書き可)してください。)塗装前の色が分かるもの。」「塗装後のカラー写真(屋根・外壁)屋根・外壁それぞれの施工箇所すべて」「書類はすべてA4サイズ(現像写真等は、A4用紙に貼り付け)で提出してください。」

たとえば、塗装店に「助成の申請は全部こちらでやります」と言われた場合でも、写真と出荷証明書の段取りを、契約の前に書面で確かめておきます。代行で出してもらう場合でも、要件を満たさなかったときに困るのは、申請者である自分です。

編集部の整理では、杉並区の助成で失敗しやすいのは、制度の条件よりも、この書類の段取りです。契約の前に、業者に「塗る前の写真」「出荷証明書に私の名前」「塗料と色の資料」の3つを頼んでおく。これだけで、工事のあとに申請できないという事態はほとんど防げます。

出典:杉並区「高日射反射率塗装」

締切と予算は区のページで見る

区の助成の受付は、令和8年4月10日から令和9年2月26日までです。ただし、受付期間の中でも予算枠に達した時点で終わります。予算と申請の状況は、区の手続き案内のページで公表されています。

区の手続き案内のページには、令和8年度の予算と申請の累計、残り、申込率が、日付付きで載っています。この記事には、その数字を書いていません。数字は日々変わるので、申請の前に区のページの「予算」の欄を開いて、その日の状況を確かめてください。区の注意書きには、申請が予算額に達した場合は抽選を実施することがある、とも書かれています。

ここで間違えやすいのが、このページ上部の予算残の帯です。帯が示しているのは、国のみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)の予算の使われ具合で、杉並区の助成の予算ではありません。区の助成が残っているかは、帯ではなく、区のページで確かめます。

区の受付の窓口は、環境部環境課温暖化対策係です。区役所の窓口に持っていくか、郵送で出します。郵送は締切日必着で、記録の残る方法で送るよう案内されています。

計算例

杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」(ページID 819・更新日 2026年10月15日・2026年10月24日に確認):「予算」の欄に「令和8年度の予算と申請状況」として、令和8年度予算・申請受付累計・残・申込率を日付付きで掲載(数字はこの記事に書かない)。「申請が予算額に達した場合は抽選を実施することがあります。」。郵送申請のご案内:「締め切り日(令和9年2月26日)必着です。締め切り日に到着しない場合は受付できません。」「郵便事故防止のため記録の残る方法(レターパック、特定記録、簡易書留等)でお送りください。」。お問い合わせ先「環境部環境課温暖化対策係」。

施工業者の所在について、確かめた区の手続き案内、メニューのページ、申請の手引きには、施工業者を区内に限るという記載は見当たりませんでした。申請対象者の条件にある「区内」は、申請する人の住まいや建物の場所の条件です。業者の条件で迷ったら、区の担当係に、見積をくれた業者の名前を伝えて確かめてください。

たとえば、冬に塗装を考えている人は、工事が令和9年1月31日までに終わるかと、そのころに区の予算が残っているかの、2つを見ます。区のページで予算の状況を見て、残りが少ないと感じたら、工事の時期を前に寄せるか、助成なしの前提に切り替えるかを、業者と相談します。

編集部の整理では、締切の日付より先に、「予算枠に達した時点で終わる」ことを前提に置くのが安全です。区のページの予算欄の日付を見て、その日から工事の完了と申請までに何週間かかるかを、業者に聞いておきます。

出典:杉並区「エコ住宅促進助成 手続き案内(令和8年度)」

国の補助金と重ねるときの決まり

国のみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)は、塗装を対象工事に挙げていません。外壁が国の補助に関わるのは、外壁に断熱材を使う「躯体の断熱改修」のときです。区の手引きは、国や都の助成金との併用を認めていますが、決まりが2つあります。

国土交通省の要件書のリフォームの補助対象工事には、躯体の断熱改修として「外壁の断熱改修/屋根・天井の断熱改修/床の断熱改修」が並んでいます。編集部が要件書の全文を検索した範囲では、「塗」の字は出てきませんでした。国の補助を受けるには、平成28年以前に新築された住宅で、1つの居室(トリガールーム)の外に面した開口部をすべて断熱改修し、窓の性能区分によっては躯体の断熱改修も組む「要件化工事」が前提で、1回の申請の補助額の合計が5万円以上であることも条件です。先進的窓リノベ2026事業などの交付決定を、同じ発注者が同じ住宅で受けている場合は、この下限が2万円以上に下がります。申請するのは施主ではなく、契約した住宅事業者です。

計算例

みらいエコ住宅2026事業「交付申請等の要件について(リフォーム)」(2026年10月24日に確認)p.14:「以下①を実施した住宅に実施する②に該当するリフォーム工事等(申請する補助額合計が5万円以上) を補助対象とします。①平成28年以前に新築された住宅*1に要件化工事*2を実施」b) 躯体の断熱改修=「外壁の断熱改修 / 屋根・天井の断熱改修 / 床の断熱改修」。p.19:「本事業と補助対象が重複する他の補助事業であって、国費が充当されているもの(国による直接補助事業や、国土交通省の「社会資本整備総合交付金」等を活用して地方公共団体が実施している補助事業)との併用はできません。ただし、地方自治体が独自に、本補助金への上乗せや、本事業との併用を前提として措置している補助事業は併用可能です。」「なお、地方公共団体が申請窓口となる補助事業との併用可否については、窓口となる地方公共団体にご確認ください。」。杉並区 申請の手引き(PDF 印字13ページ):「国、都およびその他の機関等の助成金と併用することができます。※ただし、助成金額の合計が助成対象経費を超えないこと。超える場合は区の助成が減額されます。※併用が禁止されている助成金もありますので、必ず併用先にもお問い合わせください。」

区の手引きの決まりの1つ目は、区の助成と、ほかの助成金の合計が、助成対象経費を超えないことです。超える場合は、区の助成が減らされます。2つ目は、併用を禁止している助成金もあるので、併用先にも必ず問い合わせることです。国の要件書の側も、国費が入った地方公共団体の補助とは併用できないとしたうえで、地方公共団体が窓口の補助との併用可否は、その窓口に確かめるよう求めています。

国のみらいエコと杉並区のエコ住宅促進助成の違い
国のみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)

  • 申請するのは契約した住宅事業者
  • 要件書の工事一覧に塗装は無い
  • 外壁は断熱材を使う改修で関わる
杉並区のエコ住宅促進助成

  • 申請者は区民(施工者などが代行して出せる)
  • 高日射反射率塗装がメニューにある
  • 外壁の断熱材も別のメニューにある

たとえば、外壁を遮熱塗料で塗り、同じ時期に窓の断熱を国の事業で行う場合は、塗装は区、窓は国というように、工事ごとに申請先が分かれます。同じ工事に2つの助成を重ねるのではなく、どの工事をどの制度で申請するかを、業者と一緒に1枚の表にしておくと、申請の漏れと重なりが防げます。区の断熱材のメニューは、公益財団法人北海道環境財団またはみらいエコ住宅2026事業が補助対象として認めた断熱材を条件にしていて、国や都の助成金を申請する人には、その予定額が分かる書類の写しも求めています。

国の4事業の併用の全体像は、併用の記事にまとめています。国のみらいエコの対象工事と必須工事は、みらいエコの記事にあります。

国と自治体の補助金の併用の決まり

みらいエコ住宅のリフォームの対象工事

出典:みらいエコ住宅2026事業「交付申請等の要件について(リフォーム)」/みらいエコ住宅2026事業 公式サイト/杉並区「断熱材・断熱フィルム・雨水タンク」

塗装の見積で確かめること

塗装の見積や営業の説明に「杉並区の助成が使えます」とあったら、その塗料と色が区の基準を満たす資料と、申請に要る書類の段取りを、契約の前に確かめます。ここまで見たとおり、区の助成は塗料・色・塗る場所で対象が決まり、書類の一部は工事の前にしか用意できないからです。

聞くことは、次の4つです。

  1. 見積の塗料の製品名と色で、近赤外線領域の日射反射率の資料(パンフレットか第三者機関の性能証明書)を出せるか
  2. 塗る前の写真を撮ってもらえるか、出荷証明書に申請者の名前を入れてもらえるか
  3. 見積の行を、材料費・塗装の工事費・高圧洗浄・足場と養生と、それ以外(諸経費・保証など)に分けて出せるか
  4. 助成が受けられなかった場合の総額(助成を引いた額ではなく、助成なしの総額)

4つ目が大事なのは、助成を引いた額だけが見積に書かれていると、予算枠に達して受付が終わったときや、書類が欠けて受け付けてもらえなかったときに、いくら足りなくなるのか分からないからです。区の注意書きにも、契約を執拗に急がせる業者に注意し、紹介された業者だけでなく複数の販売店から見積を取るように、と書かれています。外壁塗装の会社の比べ方は、会社選びの記事にまとめています。

外壁塗装の会社の選び方と相見積

たとえば、A社の見積に「遮熱塗料 杉並区助成適用」と1行だけ書かれていて、B社の見積は塗料の製品名と色、行ごとの金額が分かれていた、とします。A社には、塗料の製品名と色、日射反射率の資料を出してもらい、行を分けた見積に直してもらいます。出てこなければ、助成は無いものとして、2社を助成なしの総額で比べます。

区の助成のために、塗料を一段高い製品に上げる提案を受けたときは、上げたあとの総額から助成を引いた額と、もとの塗料の総額を並べて比べます。助成の分より塗料代の差のほうが大きければ、助成を受けるほうが支払いは増えます。

※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

区の基準を満たす塗料と色の資料を出し、写真と出荷証明書の段取りまで約束してくれる会社が2社以上あって、行を分けた見積を比べられるなら、ほかの会社を探す必要はありません。それでも、条件に合う塗料で見積を出してくれたのが1社だけで、その金額が妥当か自分では判断できない場合は、同じ塗料の条件で比べる相手を増やすと、工事内容と金額の差が見えます。外壁・屋根の塗装業者をまとめて紹介してもらえるヌリカエを使うなら、申し込みの時点で「杉並区のエコ住宅促進助成の高日射反射率塗装で申請したい」と伝え、塗料の資料と出荷証明書を出せるかを最初に聞いておくと、話が早く進みます。

ヌリカエで遮熱塗装の見積を比べる

補助金を使わない・急がないほうがいい場合

区の助成は、塗装の支払いを少し軽くする手段で、塗装を決める理由ではありません。助成の条件に合わせるために、家に合わない塗料や色を選ぶなら、使わない判断も選択肢です。

  • 助成を受けるために、塗料を高い製品に上げる差額が、助成の見込みより大きい場合
  • 区の基準を満たす色の中に、住まいや周りの家並みに合う色が見つからない場合
  • 区の予算の状況を見て、工事が終わるころには受付が終わっていそうな場合
  • 外壁のひび割れや屋根からの雨水のしみが進んでいて、助成の段取りを待つ間に傷みが広がりそうな場合

1つ目は、総額の比べ方で決まります。もとの塗料の総額と、基準を満たす塗料の総額から助成を引いた額を並べ、後者が小さいときだけ、助成を前提にします。2つ目は、色は塗り直すまで長く付き合うものなので、助成のために納得できない色を選ぶ理由はありません。区の基準は色ごとにかかるので、選んだ色で基準を満たすかを業者に確かめ、合わなければ助成なしで好きな色を選びます。

3つ目は、助成を当てにした資金計画が崩れる場合です。受付は予算枠に達した時点で終わるので、区のページの予算欄を見て、間に合わないと感じたら、助成なしの総額で計画を立て直します。区は、申請が予算額に達した場合は抽選を実施することがある、とも書いています。助成が出たら幸い、という構えにしておけば、受付が終わっても計画は崩れません。

4つ目は、急ぐほうがいい場合です。外壁のひび割れから雨水が入り込んでいる、屋根の下の天井にしみがあるといった症状があるなら、助成の段取りより先に、傷みの点検と補修を優先します。傷みが進むと、塗装では直らず、下地の補修まで必要になることがあります。

迷ったときの順番は、「助成が無くても、この塗装はいま必要か」を先に決めることです。必要なら、助成の有無にかかわらず時期と業者を決め、そのうえで助成に合う塗料と色が選べるかを確かめます。悪質な勧誘の見分け方は、悪徳業者の記事にまとめています。

悪徳リフォーム業者の見分け方

よくある質問

屋根と外壁を両方塗ると、助成は2回分もらえますか?

もらえません。区の手続き案内では、高日射反射率塗装の限度額は屋根と外壁を合わせて1つです。同じ世帯で同じ種類のメニューは1回に限って申請でき、耐用期間が過ぎるまでは再び申請できません。屋根と外壁を同じ時期に塗るなら、1回の申請にまとめます。

屋根のカバー工法や葺き替えは対象ですか?

区の高日射反射率塗装のページは、既存の屋根の上に金属部材などをかぶせるカバー工法や重ね葺きを、対象外と明記しています。このメニューの対象は、基準を満たす塗料・色で屋根や外壁を塗る工事です。カバー工法を選ぶ場合は、区のこのメニューは使わない前提で見積を比べてください。

もう塗装が終わっています。今から申請できますか?

区の助成は工事と支払いが終わったあとに申請する仕組みなので、工事の完了日が令和8年2月1日から令和9年1月31日までの間なら、申請できる時期にいます。ただし、塗料が区の基準を満たし、塗る前の写真や出荷証明書などの書類がそろっていることが前提です。書類が足りるかを業者に確かめ、予算の状況を区のページで見てから出してください。

区外の塗装業者に頼んでも使えますか?

確かめた区の手続き案内、メニューのページ、申請の手引きには、施工業者を区内に限るという記載は見当たりませんでした。申請対象者の条件にある「区内」は、申請する人の住まいや建物の場所の条件です。迷ったら、環境課温暖化対策係に業者の名前を伝えて確かめてください。

マンションの外壁でも使えますか?

区の手続き案内の申請対象者には、区内の分譲の共同住宅の共用部分に対象の機器などを入れた、区内の管理組合または管理者が含まれています。外壁が共用部分に当たるマンションでは、管理組合の決議を経て、管理組合などが申請者になる形がこの区分に当たります。外壁が共用部分かどうかは、管理規約で確かめてください。管理組合が申請する場合は、導入の決議と理事長の選任が分かる議事録などの写しも求められます。マンションのリフォームの補助金の全体は、マンションの記事にまとめています。

マンションのリフォームの補助金

助成金はいつ振り込まれますか?

区の手続き案内には、申請を受け付けてから振り込みまでの目安の期間が書かれていて、申請の状況によっては審査や振込の手続きに時間がかかる場合がある、ともされています。塗装の代金は、いったん全額を自分で支払う前提で資金を用意しておきます。

杉並区には、ほかにどんな住宅の助成がありますか?

エコ住宅促進助成には、高日射反射率塗装のほかに、太陽光発電、蓄電池、エコキュートなどの給湯器、窓やドアの断熱、断熱材、断熱フィルム、雨水タンク、節水シャワーヘッドのメニューが並んでいます。住まいの修繕や増改築については、区役所1階のロビーで無料の相談が開かれていると、申請の手引きに書かれています。住所から制度を探す一般的な手順は、探し方の記事にまとめています。

市区町村の補助金の探し方

見積を見る前のおさらい

  1. 杉並区で外壁・屋根の塗装に使えるのは、エコ住宅促進助成のメニュー「高日射反射率塗装(屋根・外壁)」で、ふつうの塗り替えは対象外
  2. 助成額は、材料費・塗装の工事費・高圧洗浄・足場と養生の税抜き合計に区の割合を掛け、屋根と外壁を合わせた限度額までになる
  3. 対象は、区の日射反射率の基準を満たす塗料・色で、既存住宅の居室上の屋根・屋上・外壁を塗る工事で、カバー工法や重ね葺きは対象外
  4. 申請は工事と支払いが終わったあとに区民が出し、申請者・契約者・支払者は同じ人にそろえる
  5. 塗る前の写真と、申請者名入りの出荷証明書は、工事の前に業者と段取りを決める
  6. 受付は令和9年2月26日必着で、予算枠に達した時点で終わる。予算の状況は区のページで、このページの帯は国の事業のもの
  7. 国のみらいエコ住宅2026事業は塗装を対象工事に挙げておらず、併用は区の手引きの決まりと、併用先への確認で決める
  8. 見積の「区の助成が使えます」は、塗料と色の資料・書類の段取り・行の分け方・助成なしの総額の4つを確かめる

杉並区の外壁塗装の助成で迷うのは、「外壁塗装に付く助成」を探しているのに、区の助成が「太陽の熱を跳ね返す塗装に付く省エネの助成」として作られていて、しかも工事のあとに申請する仕組みだからです。助成が出る前提で塗料や色を決めず、まず助成なしの総額で見積を比べる。そのうえで、区の基準に合う塗料と色が無理なく選べるなら、塗る前の写真と出荷証明書の段取りを契約の前に決めておく。この順番にすれば、工事のあとに「申請できなかった」と気づくことはなくなります。まずは、手元の見積に書かれた塗料の製品名と色を確かめるところから始めてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

リフォーム補助金・見積の窓口編集部です。リフォームの補助金と見積りについて、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

目次