2026年11月3日時点の公表値です。申請額が予算に達した時点で受付は終了します。
- さいたま市で太陽光発電や蓄電池を付けたい。市の補助金は出るの?
- 市のホームページを探しても、太陽光の補助金のページが見つからない
- 埼玉県の太陽光の補助金はいくら?今からでも申し込める?
- 埼玉県の蓄電池の補助金は、今年度もまだやっている?
- 県と市の補助は、重ねてもらえるの?
- 太陽光が付いていない家でも、蓄電池だけで補助は出る?
- 契約を済ませてから申請しても、間に合うの?
- 市の「みんなのおうちに太陽光」は、補助金と何が違う?
上記のような悩みに答えます。
さいたま市の太陽光・蓄電池の補助金は、検索すると一覧サイトや販売会社のページが金額の表で並びますが、市・県・県の補助を受け付ける団体・共同購入の事務局と、公式の情報が4か所に分かれているうえ、今年度のうちに受付を終えた制度と続いている制度が混ざって書かれがちです。そこで、市と県の公式ページ、県の交付要綱、県の補助を受け付ける環境ネットワーク埼玉の要綱とよくある質問を実際に開いて、いまさいたま市の住宅で使えるのはどれか、県の補助で落ちやすい「着工の時期」と「契約の相手」、市の共同購入との関係、国のみらいエコ住宅2026事業との重ね方までを整理しました。
さいたま市は、市民(住宅)向けの太陽光発電・蓄電池の補助を実施しておらず、今後の実施予定もないと公式ページに書いています(2026年10月25日に確認)。いまさいたま市の住宅で使える公的な支援は、埼玉県の蓄電池の補助(太陽光が既に付いているか、同時に付ける家が対象)と、市の共同購入事業「みんなのおうちに太陽光」です。県の太陽光の補助は、今年度は予算に達して受付を終えています。県の蓄電池の補助は、交付決定の前に着工すると対象外になり、契約の相手が県の認定事業者であることも条件です。
国の事業で戻る額は、工事の内容を選ぶと補助金の計算ツールで出せます。県や市の額はこのツールでは出ないので、下の各項の原文で確かめてください。
この記事の数字は2026年10月時点のものです。さいたま市・埼玉県・環境ネットワーク埼玉の公式ページの内容は、2026年10月25日に確かめたものです。
さいたま市には住宅向けの補助が無い

さいたま市の公式ページは、市民(住宅)向けの太陽光発電・蓄電池の補助金制度を実施しておらず、今後の実施予定もない、とはっきり書いています。市の補助金を探しても見つからないのは、探し方の問題ではなく、制度そのものが無いからです。
この一文が載っているのは、市の「省エネ・断熱住宅普及促進補助金」のページです。この補助金は、新築のZEH、高効率給湯機、断熱改修を対象にした市の制度で、太陽光や蓄電池を単体で補助するものではありません。新築のZEHは太陽光発電などで電気をつくる「創エネ」を組み合わせた住宅ですが、ZEHの補助対象経費に蓄電池は含まれない、とも書かれています。しかも今年度は、断熱改修、高効率給湯機、ZEHの順に予算がなくなり、どれも受付を終えています。
さいたま市「【交付申請の受付は終了しました】令和8年度 省エネ・断熱住宅普及促進補助金」(更新日付 2026年9月11日・2026年10月25日に確認)【太陽光発電設備・蓄電池について】「さいたま市では、市民(住宅)向けの太陽光発電・蓄電池に対する補助金制度は実施しておりません。また、今後の実施予定もありません。」「≪参考≫太陽光発電設備等共同購入事業「みんなのおうちに太陽光」 太陽光発電設備・蓄電池の導入を検討されている市民の方に対し、補助金に代わる支援制度を実施しています。」。受付の状況:「ZEHは、予算がなくなったため、9月10日(木)17時15分で受付を終了しました。」「高効率給湯機は、予算がなくなったため、8月27日(木)17時15分で受付を終了しました。」「断熱改修は、予算がなくなったため、6月26日(金)17時15分で受付を終了しました。」。提出書類の注記:「※蓄電池はZEHの補助対象経費に含まれません。」。さいたま市「住宅用太陽光発電設備の設置を検討している方・設置している方へ」(更新日付 2026年4月1日):「※太陽光発電設備単体での補助金は実施しておりません。」
市の「市民向けの補助金情報」の一覧に並んでいるのも、電気自動車等普及促進対策補助金と、この省エネ・断熱住宅普及促進補助金の2つだけでした。一覧サイトで「さいたま市の太陽光の補助」として紹介されている情報があっても、それが市の制度なのか、県の制度を市の名前で並べたものなのかを、出典で確かめる必要があります。
たとえば、販売会社から「さいたま市の補助金で蓄電池が安くなります」と言われたら、「市の制度ですか、県の制度ですか」と聞き返してください。市の公式ページは住宅向けの補助を実施していないと書いているので、話に出ているのは、県の補助や国の事業など、市以外の制度のはずです。制度の名前がはっきりすれば、その制度の条件で見積を確かめられます。
さいたま市の住宅で補助を考えるなら、出発点は市ではなく県です。市の省エネ・断熱住宅普及促進補助金の断熱や窓の扱いは、外壁の記事で詳しく確かめています。
さいたま市の外壁塗装の助成金と省エネ・断熱住宅普及促進補助金
出典:さいたま市「令和8年度 省エネ・断熱住宅普及促進補助金」 https://www.city.saitama.lg.jp/001/009/015/010/002/p119491.html /さいたま市「市民向けの補助金情報」 https://www.city.saitama.lg.jp/001/009/015/010/002/index.html
埼玉県の蓄電池補助は受付が続いている
さいたま市の住宅で使える補助の中心は、埼玉県の「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」のうち、蓄電池の補助です。2026年10月25日に確かめた時点で、蓄電池とエネファームは引き続き交付申請を受け付けていました。
この補助は、県が太陽光と太陽熱を、認定特定非営利活動法人環境ネットワーク埼玉が蓄電池とエネファームを、それぞれ受け持つ形になっています。蓄電池の申請先は県庁ではなく環境ネットワーク埼玉で、問い合わせの窓口も分かれています。蓄電池の要件に太陽光が入っているのは、太陽光で発電した電力を蓄えて、取り出して使う設備として要件が決められているからです(要件の原文は下)。そのため、太陽光が付いていない家の蓄電池は対象になりません。
| 確かめる項目 | 県・環境ネットワーク埼玉の書き方 |
|---|---|
| 住宅 | 埼玉県内の自ら居住する既存住宅(新築住宅は対象外) |
| 太陽光との関係 | 太陽光が既に設置されているか、同時に設置する |
| 製品 | 未使用で、SII(環境共創イニシアチブ)に登録された蓄電システム |
| 使い方 | 太陽光と一体的に使う。全量売電は対象外 |
| 契約の相手 | 県の「あんしん事業者」に認定された事業者 |
| 着工の時期 | 交付決定を受けてから工事に着手する |
埼玉県「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」(掲載日 2026年8月31日・2026年10月25日に確認)交付団体、補助対象設備及び補助金の額:「ネットワーク 蓄電池 10万円/件」「ネットワーク エネファーム(家庭用燃料電池) 5万円/件」。「蓄電池・エネファームについては、引き続き交付申請を受け付けております。(問合せ先 → 電話 048-767-6151 認定特定非営利活動法人環境ネットワーク埼玉)」。同 リーフレット:「※③は太陽光発電設備が設置されている必要があります(同時設置も可)。」「※①②は県、③④は認定特定非営利活動法人環境ネットワーク埼玉が補助を行います。」。環境ネットワーク埼玉「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」(2026年10月25日に確認)蓄電池の要件:「太陽光発電設備と同時に設置するか、太陽光発電設備がすでに設置されていること。」「再生可能エネルギーの使用により発電した電力を蓄え、取り出すことが可能であること。※全量売電は対象外です。」「国の補助事業における補助対象機器として「一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)」により登録されているものであること。」受付期間:「①交付申請書:令和9年1月29日(金曜日)17時00分まで」「②実績報告書:令和9年2月26日(金曜日)17時00分まで」。同 よくある質問 Q10:「工事費は対象外となりますのでご注意ください。」
蓄電池の補助の対象になるのは、蓄電池本体やパワーコンディショナーなどの機器の購入費で、工事費は対象外と案内されています。見積で補助を確かめるときは、総額ではなく、蓄電池の機器の行がいくらかを見ることになります。
たとえば、10年ほど前に太陽光を付けた家で、蓄電池だけを足したい場合は、太陽光が既に付いていることを示す書類(売電の単価が分かる書類や、設置状況が分かる写真など)を添えて申請します。反対に、太陽光が付いていない家が蓄電池だけを買う場合は、この補助の対象にはなりません。太陽光を同時に付けるなら対象になりますが、県の太陽光の補助は次の項のとおり受付を終えているので、太陽光の分は補助なしで考えることになります。
この補助は先着順で、申請額が予算に達した時点で受付を終えます。受付が続いているかどうかは、申し込む前に環境ネットワーク埼玉のページで確かめてください。予算の使われ具合はそのページに載っていますが、日ごとに変わるので、このページには書きません。蓄電池の見積が妥当かを容量で確かめる方法は、蓄電池の見積の記事にまとめています。
出典:埼玉県「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/hojyokin2.html /環境ネットワーク埼玉「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」 https://www.kannet-sai.org/hojokin/
県の太陽光の補助は5月に受付を終えた
埼玉県の補助のうち、太陽光発電設備の補助は、今年度は予算額に達したため、令和8年5月27日に受付を終えています。2026年10月25日に確かめた県のページでも、受付終了の表示のままでした。
受付が早く終わったのは、この補助が先着順で、申請額が予算額に達した時点で締め切る仕組みだからです。県のページには、交付申請の受付を令和8年5月18日に始めた、というお知らせも残っています。太陽光の補助には、蓄電池を同時に付けること、固定価格買取制度(FIT)の認定を受けないこと、発電した電力の一定割合以上を自家消費することなどの条件があり、蓄電池と一緒に家で電気を使う形を前提にした補助でした。
埼玉県「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」(掲載日 2026年8月31日・2026年10月25日に確認):「令和8年5月27日(水曜日) 9時30分 太陽光発電設備及び太陽熱利用システムについては、補助金申請額が予算額に達しましたので、受付を終了します。」。交付団体、補助対象設備及び補助金の額:「埼玉県 太陽光発電設備 7万円/kw(上限35万円)」「※太陽光発電設備の補助を受けるには、蓄電池を同時に設置する必要があります。」。主な補助要件:「太陽光発電設備は系統連系を行って使用するものとし、固定価格買取制度(FIT)の認定は受けないこと」「太陽光発電設備の補助を受けるには、発電量の30パーセント以上を自家消費すること」「補助対象設備を同じにする国の補助事業及び国庫支出金を財源とする市町村の補助事業等との併用ではないこと」。同 交付要綱 第4条「(1)太陽光発電設備(蓄電池と同時に設置するものに限る)」。同 よくある質問 Q9「ソーラーカーポート(太陽光発電一体型カーポート)は、補助金の対象になりますか。」→「補助対象外です。」
いま検索で見かける「埼玉県の太陽光の補助」の金額は、この受付を終えた制度のものです。今年度これから太陽光を付ける家は、県の太陽光の補助を前提にした資金計画は立てられません。来年度に同じ補助があるかは、2026年10月25日時点では公表されていませんでした。
- 県が受け持つ
- 今年度は予算に達して受付終了
- 蓄電池の同時設置が条件だった
- 環境ネットワーク埼玉が受け持つ
- 受付が続いている(確認した日の時点)
- 太陽光が既にあるか同時に付けることが条件
たとえば、販売会社のチラシに「県の補助で太陽光が安くなる」と書かれていたら、そのチラシがいつ作られたものかを確かめてください。今年度の太陽光の補助はすでに締め切られているので、いまから契約して太陽光の分に県の補助が付くことはありません。蓄電池を同時に付けるなら、蓄電池の分だけは県の補助を受けられる可能性があります。
太陽光の分は補助なしで、条件をそろえた見積で妥当かを確かめるのが現実的です。太陽光の見積の読み方は、設置費用の記事にまとめています。
出典:埼玉県「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/hojyokin2.html /同 交付要綱(PDF) https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/125592/r8youkou.pdf
交付決定より前に着工すると対象外
県の蓄電池の補助で最も落ちやすいのは、着工の時期です。申請して交付決定の通知を受け取る前に工事を始めると、補助の対象になりません。ここで基準になるのは、契約日ではなく、設置工事の着工日です。
この決まりがあるのは、補助を出すかどうかを、工事の前に審査して決める仕組みだからです。環境ネットワーク埼玉の要綱は、交付決定を受けた後に補助事業に着手すること、着手は設置工事の着工とすることを定めています。交付決定までには時間がかかる場合があると案内されていて、書類に不備があればさらに延びます。契約のときに工事の日を決めてしまうと、交付決定が間に合わないことがあります。
環境ネットワーク埼玉「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金交付要綱」(2026年10月25日に確認)第9条:「申請者は、前条に定める交付決定を受けた後に補助事業に着手するとともに、補助事業を誠実に実施しなければならない。」「2 前項に定める補助事業の着手は、設置工事の着工とする。」。同 ホームページ:「申請の状況によって交付決定には、2か月程度かかる場合があります。工事予定日については余裕を持った設定をお願いします。」。同 よくある質問 Q5:「契約書の契約日が前年度の日付であっても、工事に着手していなければ申請可能です。」。実績報告の提出期限:「補助事業の完了後30日以内又は、令和9年2月26日(金曜日)のいずれか早い日」。補助事業の完了日:「購入による場合は、設備の設置工事の完了日、又は設備の設置費用の支払い完了日のいずれか遅い日」。埼玉県 リーフレット:「交付決定には1〜2か月程度かかる場合があります。」
- 1認定事業者と契約する工事の日は交付決定のあとに置く
- 2交付申請をする契約書・見積・住民票・所有者の書類
- 3交付決定の通知を待つ届く前に着工しない
- 4設置工事と支払い完了日は工事と支払いの遅いほう
- 5実績報告をする写真・領収書・振込先の書類
県の蓄電池の補助で申請者になるのは、設備を設置する施主本人で(リースやPPAで導入する場合は事業者と共同)、補助金は実績報告のあと、申請者本人名義の口座に振り込まれます(リース・PPAを除く)。国の住宅省エネ2026キャンペーンの事業は、消費者と契約する住宅事業者が交付申請の手続きを行う仕組みなので、同じ蓄電池でも、国と県とで申請する人が違う点に注意が必要です(出典:住宅省エネ2026キャンペーン公式「住宅事業者の方へ」 https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/ )。
たとえば、10月末に契約して「工事は11月中旬に」と決めた場合、交付決定の通知がその日までに届かなければ、工事の日を後ろへずらす必要があります。ずらさずに工事をすれば、補助は受けられません。交付申請の締切と実績報告の締切もあるので、年明けに契約するほど日程は詰まります。
契約書にサインするときは、工事の日を「交付決定の通知を受け取ってから」と書いてもらうか、販売会社に「交付決定の前には着工しない」ことを確かめておくと安全です。日程の話をしないまま契約を急かされたら、その場では決めないでください。
出典:環境ネットワーク埼玉「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」 https://www.kannet-sai.org/hojokin/ /同 交付要綱(PDF) https://www.kannet-sai.org/hojokin/files/r8yoko.pdf /同 よくある質問(PDF) https://www.kannet-sai.org/hojokin/files/R8situmon_v1.pdf
契約の相手が県の認定事業者か確かめる
県の蓄電池の補助を受けるには、県の「埼玉県省エネ・再エネ活用設備あんしん事業者認定制度」で認定を受けた事業者と契約する必要があります。県は認定事業者の名簿を公開しているので、契約の前に、見積を出した会社が名簿に載っているかを確かめます。環境ネットワーク埼玉の交付要綱には、契約の時点で認定を受けていない事業者でも、交付申請の日までに認定を受ければ認定事業者との契約とみなす、という定めがあります。ただし、認定を受けられるかは事業者側の事情なので、契約の前に名簿で確かめるのが確実です。
この条件があるのは、県が、販売や施工の実績、法令を守って適切に施工することなどの要件を満たす事業者を認定し、その事業者との契約に補助を出す仕組みにしているからです。気をつけたいのは、契約書に名前が載る「契約の相手方」が認定事業者であることが求められる点です。県のよくある質問は、代理店が認定事業者であっても、契約の相手方が認定事業者でなければ補助対象外になる、と答えています。
埼玉県「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金 よくある質問」(2026年10月25日に確認)Q6「契約の相手方ではなく、代理店が認定事業者となっている契約で、補助金の申請はできますか。」→「認定事業者との契約により、補助対象設備を導入することが必要です。代理店が認定事業者であっても、契約の相手方が認定事業者でない場合は、補助対象外となります。」。環境ネットワーク埼玉 よくある質問 Q7 も同じ答え。環境ネットワーク埼玉 交付申請時の必要書類:「工事請負契約書又は、売買契約書の写し(又は注文書+注文請書の写し)」「補助要件に記載した各登録機関の登録型式(パッケージ型番)を必ず記載してください。」「補助対象設備ごとの経費内訳書(見積書)等の写し 値引き等を含み交付申請書に入力した金額と一致していること」。埼玉県「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」:「埼玉県では太陽光発電設備や蓄電池等の導入やメンテナンスについての勧誘は行っておりません。また、SNSを使用した広報は行っておりません。不審な勧誘等にはご注意ください。」
- 見積を出した会社の名前が、県の認定事業者名簿にあるか
- 契約書の「契約の相手方」が、その認定事業者の名前になっているか
- 契約書に、蓄電池の登録型式(パッケージ型番)が書かれているか
- 見積に、蓄電池の機器の行と工事費の行が分けて書かれているか
- 「県から来た」「県の委託で」という名乗りがないか
たとえば、訪問した営業の名刺は大手の販売会社なのに、契約書の売主欄が別の会社名になっている、ということがあります。この場合、補助の条件を満たすかを決めるのは契約書の会社のほうなので、その会社の名前を名簿で探します。載っていなければ、契約の前に販売会社に理由を聞いてください。県のページは、県が太陽光や蓄電池の導入を勧誘することはないとも注意しているので、「県の事業として来た」という訪問は、その場で契約しないことが基本です。
契約書の会社名と型番がそろって書かれていれば、申請の書類で困ることも減ります。勧誘の見分け方と、契約前の確認は、悪徳業者の記事にもまとめています。
出典:埼玉県「埼玉県省エネ・再エネ活用設備あんしん事業者認定制度(家庭向け)」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/hojokin/nintei.html /埼玉県「よくある質問」(PDF) https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/125592/r8qa0521-2.pdf
市の共同購入は補助金ではない
さいたま市が太陽光・蓄電池で行っているのは、補助金ではなく、太陽光発電設備等の共同購入事業「みんなのおうちに太陽光」です。購入を考えている人の参加登録を集め、入札で販売施工事業者と割引された価格を決めて、見積を出す仕組みです。
市の公式ページによると、この事業は市と協定を結んだアイチューザー株式会社が実施していて、市は参加者を集める広報を受け持っています。参加者が多いほど入札で決まる価格が下がる、という考え方です。見積を受け取っても契約する義務はなく、確定した見積を受け取ったあとでも契約しないことを選べます。一方で、見積を取る販売施工事業者は選べず、契約と施工のあとに市が公的な補償をする事業ではない、とも書かれています。
さいたま市「【令和8年2次募集:令和9年2月25日まで】太陽光パネル及び蓄電池の共同購入の参加者を募集します」(更新日付 2026年9月18日・2026年10月25日に確認)≪事業スケジュール≫「令和8年9月15日 参加登録募集開始」「令和8年10月13日 参加登録者数に基づき入札を実施(販売施工事業者と割引額が決定)」「入札結果の公表も10月中旬頃から10月末頃へ変更となります。」「なお、入札後も新たに参加登録を行い、決定した見積りを確認することができます。」「令和9年2月25日 参加登録締切(事前見積りを確認し、調査の申込みも同日締切)」。「見積りを受領しても設置契約は義務ではありません」「※見積りを取得する販売施工事業者を選択することはできません。」「本事業は、契約及び施工後にさいたま市が公的な補償等を行う事業ではございません」「さいたま市では、共同購入事業に限らず、契約を行う際には複数社からの見積りを取得し、比較検討することを推奨しています。」。販売施工事業者の募集事業者:「埼玉県省エネ・再エネ活用設備あんしん事業者認定制度に認定済若しくは認定が可能な事業者」。「※太陽光発電設備は10kW未満の容量を対象としています。」。お問い合わせ「みんなのおうちに太陽光事務局」0120-723-100。
共同購入で蓄電池を買い、県の蓄電池の補助も受けたい場合は、2つを別々の手続きとして考えます。共同購入は「安く買う仕組み」で、県の補助は「買ったあとに戻る仕組み」です。県の補助を受けるには、前の2つの項の条件、つまり交付決定の前に着工しないことと、契約の相手方が認定事業者であることを、共同購入の契約でも満たす必要があります。市のページは、販売施工事業者の募集要件を「認定済若しくは認定が可能な事業者」としているので、落札した事業者が認定済みかは、見積が届いた段階で事務局に確かめてください。
たとえば、共同購入の事前見積を受け取り、調査を申し込んで見積額が確定したとします。この段階で、県の補助を使いたいと事務局と販売施工事業者に伝え、「契約の相手方は県の認定事業者ですか」「交付決定のあとに工事の日を組めますか」の2つを聞きます。どちらかに答えられなければ、補助を前提にした比較はできません。市のページが勧めているとおり、共同購入の見積とは別に、ほかの会社の見積も取って比べると判断しやすくなります。
市の事業に似た広告チラシへの注意も、市のページに書かれています。窓口の電話番号と専用サイトは市のページで確かめてください。
出典:さいたま市「太陽光パネル及び蓄電池の共同購入の参加者を募集します」 https://www.city.saitama.lg.jp/001/009/015/010/0002/p133298.html
国の補助と重ねるときの決まり
国のみらいエコ住宅2026事業(国土交通省)のリフォームでは、蓄電池は補助対象工事に入りますが、太陽光発電設備の設置工事は対象外です。環境ネットワーク埼玉は、県の蓄電池の補助は国の補助と併用でき、その場合は国から受ける額を差し引いた額が県の補助の対象経費になる、と案内しています。ただし、みらいエコ住宅2026事業の要件書は、国費が充当された補助事業との併用はできないと定めています。県の蓄電池の補助がこの国費の話に当たるかは、2026年10月25日に読んだ資料には書かれていなかったので、組む前に環境ネットワーク埼玉とみらいエコ住宅の事業者の両方に確かめてください。
国の事業で蓄電池が対象になるには条件があります。平成28年以前に新築された住宅で、外皮に面する開口部を持つ任意の1つの居室で決められた組み合わせの断熱改修(要件化工事)を行い、そのうえで実施する工事が補助の対象です。1回の申請の補助額の合計は5万円以上が必要で、同じ発注者が同じ住宅で他の構成事業(先進的窓リノベ2026事業など)の交付決定を受けている場合は2万円以上に下がります。蓄電池だけの工事では、この事業の条件を満たせません。リフォームの交付申請は2026年6月30日から予算の上限に達するまでで、遅くとも2026年12月31日までです。工事の着手は、令和7年11月28日から交付申請を行う日までの間であることが求められます。
みらいエコ住宅2026事業「交付申請等の要件について(リフォーム)」(2026年10月25日に確認)p.14:「以下①を実施した住宅に実施する②に該当するリフォーム工事等(申請する補助額合計が5万円以上) を補助対象とします。」「d) エコ住宅設備の設置 太陽熱利用システム / 節水型トイレ / 高断熱浴槽 / 節湯水栓 / 蓄電池 / 第一種換気設備」。p.27 補助対象とならない工事:「◆太陽光発電設備の設置工事」「◆リース設備の設置工事」。p.54 蓄電池:「定置用リチウム蓄電池のうち、一般社団法人環境共創イニシアチブにおいて令和4 年度以降登録・公表されている蓄電システムであること。」「96,000円 /戸」。p.19:「本事業と補助対象が重複する他の補助事業であって、国費が充当されているもの(国による直接補助事業や、国土交通省の「社会資本整備総合交付金」等を活用して地方公共団体が実施している補助事業)との併用はできません。ただし、地方自治体が独自に、本補助金への上乗せや、本事業との併用を前提として措置している補助事業は併用可能です。」「なお、地方公共団体が申請窓口となる補助事業との併用可否については、窓口となる地方公共団体にご確認ください。」。環境ネットワーク埼玉 よくある質問 Q14「エネファーム、蓄電池の補助は、国の補助金と併用できますか。」→「併用可能ですが、国や市町村の補助金を受ける場合は、エネファーム・蓄電池購入にかかる金額(税抜)から国や市町村の補助金額を引いた額が補助対象経費となります。」。同 Q16「契約書に還元方法を明記したうえで、交付申請を行ってください。」
| 制度 | 太陽光 | 蓄電池 | 申請する人 |
|---|---|---|---|
| さいたま市 | 住宅向けの補助なし | 住宅向けの補助なし | ― |
| 埼玉県(太陽光は県・蓄電池は環境ネットワーク埼玉) | 今年度は受付終了 | 受付が続いている | 施主本人(リース・PPAは事業者と共同) |
| 国(みらいエコ住宅2026事業・リフォーム) | 設置工事は対象外 | 要件化工事などの条件つきで対象 | 契約した住宅事業者 |
県の蓄電池の補助を国と重ねられると確かめたうえで申請するときは、交付申請書の「市町村等補助金額」の欄に、国から受ける予定の額を書きます。国の補助は事業者が受け取って施主に還元される仕組みなので、還元のしかたを契約書に書いておくよう、環境ネットワーク埼玉は求めています。
たとえば、平成10年ごろに建てた家で、窓の断熱改修と一緒に蓄電池を付ける計画なら、蓄電池は国の事業の補助対象工事に入りえます。そのうえで県の蓄電池の補助も併用できると確かめられたなら、国の額を差し引いた残りが県の対象経費です。開口部(窓やドア)の断熱改修を含む要件化工事をする予定がない家では、国の事業は使えず、県の補助だけを考えることになります。国の事業の条件の全体は、みらいエコ住宅2026事業の記事に、国の4事業の重ね方は併用の記事にまとめています。
なお、このページの上にある予算残の帯は、国のみらいエコ住宅2026事業の予算の使われ具合を示すもので、県の蓄電池の補助の予算ではありません。
出典:みらいエコ住宅2026事業「交付申請等の要件について(リフォーム)」 https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/assets/doc/miraieco_koufu_reform.pdf /みらいエコ住宅2026事業 公式サイト https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/
申込みの前に見積で確かめること

県の蓄電池の補助を使うつもりなら、契約書にサインする前に、見積と契約書の中身を補助の条件と照らし合わせます。補助の条件を満たしているかを決めるのは、営業の説明ではなく、契約書と見積に書かれている中身だからです。
確かめることは、次の5つです。
- 補助金の欄に書かれた制度の名前(「県の蓄電池の補助」か「国のみらいエコ住宅2026事業」か)と、それぞれの額
- 契約の相手方が県の認定事業者か、名簿で確かめた結果
- 蓄電池の登録型式(パッケージ型番)と、機器の行・工事費の行の分け方
- 工事の日が、交付決定の通知を受け取ったあとに組まれているか
- 太陽光が既に付いている家なら、それを示す書類(売電の単価が分かる書類や設置の写真)が手元にあるか
1つ目が大事なのは、制度ごとに申請する人も条件も違うからです。補助を引いた金額だけが書かれた見積では、どちらかの補助が受けられなかったときに、いくら足りなくなるのかが分かりません。補助なしの総額も書いてもらってください。見積の行をパワコンや工事に分けて読む方法は、セット見積の記事に、初期費用ゼロの契約で補助がどう扱われるかは0円ソーラーの記事にまとめています。
たとえば、A社の見積に「蓄電池一式 補助金適用後」と1行だけ書かれ、B社の見積は蓄電池の機器と工事を分け、県の補助の欄に制度名と額が書かれていたとします。A社には制度名と補助なしの総額を聞き直し、2社を補助なしの総額でそろえてから比べます。そのうえで、県の補助が付くのは機器の分だけで工事費は対象外、という前提で、戻る額を見込みます。
さいたま市以外の県内に住む人は、県の補助のほかに、住んでいる市町村の制度を確かめる必要があります。県のページは、国庫支出金を財源とする補助を行っている県内の市もあると注意しています。※お住まいの市区町村で確認してください。探し方の手順は、市区町村の補助金の探し方の記事にあります。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
5つの答えが契約書と見積でそろい、県の認定事業者と工事の日程まで固まっているなら、このまま申請に進めます。それでも、県の蓄電池の補助と国の事業、市の共同購入のどれをどう組み、どの順に契約と申請を進めれば取りこぼさないのかを、見積を前にして自分では組み立てきれないことがあります。そこは販売会社とは別に、太陽光・蓄電池の補助金と導入の無料相談で、さいたま市の住所と手元の見積を伝えて聞く方法があり、申し込む前に、相談のあとに業者の紹介があるかを確かめてください。
補助金を使わない・急がないほうがいい場合
県の蓄電池の補助は、蓄電池を買うときの負担を軽くする手段で、蓄電池を買う理由ではありません。補助の条件や締切に合わせるために、計画を曲げるなら、使わない、あるいは急がない判断も選択肢です。
- 交付申請の締切に間に合わせるために、見積を比べる前に契約を急かされている場合
- 補助を受けるためだけに、使う予定のない容量の蓄電池や、要らない工事を足そうとしている場合
- 国の事業の補助を取るために、もともと考えていなかった窓の工事を急いで足そうとしている場合
- 県の認定事業者に絞ると、見積を比べられる会社が1社しか残らない場合
- 太陽光が付いていない家で、蓄電池の補助を受けるためだけに太陽光を付けようとしている場合
1つ目と4つ目は、比べる相手を減らさないことが基本です。認定事業者の中で見積を出してくれる会社が少ないときは、補助を諦めて広く相見積を取るほうが、支払いの合計は小さくなる場合があります。契約を急かされたら、締切は公式ページで確かめられるので、その日付を見て、本当に今日決める必要があるかを自分で判断します。
2つ目と3つ目は、「補助が無くても、この工事をするか」で決まります。答えが「しない」なら、補助の額より足した工事の代金のほうが大きくなることがあります。5つ目は、太陽光そのものの補助が今年度は締め切られているので、太陽光の分を補助なしで払ってでも付けたいかを先に決めてください。
急がなくてよいのは、いまの電気の使い方で困っておらず、停電への備えにも差し迫った理由がない場合です。県の太陽光の補助が来年度もあるかは公表されていませんが、制度の有無を待つかどうかより、家の条件と暮らしに合う容量を決めるほうが先です。市の共同購入は令和9年2月25日まで参加登録ができるので、見積を受け取ってから、契約するかを落ち着いて決める使い方もできます。
よくある質問
さいたま市の太陽光の補助金はいくらですか?
さいたま市は、市民(住宅)向けの太陽光発電・蓄電池の補助を実施しておらず、今後の実施予定もないと公式ページに書いています(2026年10月25日に確認)。市が行っているのは、補助金ではなく共同購入事業「みんなのおうちに太陽光」です。補助を考えるなら、埼玉県の蓄電池の補助と、国の事業を確かめてください。
埼玉県の蓄電池の補助金は、いまも申し込めますか?
2026年10月25日に確かめた時点では、環境ネットワーク埼玉が蓄電池の交付申請を受け付けていました。ただし先着順で、申請額が予算に達した時点で受付を終えます。申し込む前に、環境ネットワーク埼玉のページで受付の状況を確かめてください。
太陽光が付いていない家でも、蓄電池だけで県の補助は出ますか?
出ません。県の蓄電池の補助は、太陽光が既に設置されているか、同時に設置することが条件です。太陽光を同時に付けるなら蓄電池は対象になりえますが、県の太陽光の補助は今年度は受付を終えているので、太陽光の分は補助なしで考えることになります。
もう契約してしまいました。今から申請できますか?
工事にまだ着手していなければ、申請できる可能性があります。環境ネットワーク埼玉のよくある質問は、契約日が前の年度の日付でも、工事に着手していなければ申請できると答えています。ただし、交付決定の前に着工すると対象外になるので、契約書の工事の日を販売会社と確かめ、必要なら後ろへずらしてもらってください。
県の補助と国の補助は、両方もらえますか?
蓄電池については、県の補助と国の補助を併用できると環境ネットワーク埼玉は答えています。その場合、蓄電池の購入額から国の補助額を差し引いた額が、県の補助の対象経費になります。国のみらいエコ住宅2026事業で蓄電池を対象にするには、要件化工事などの条件があります。また、みらいエコ住宅2026事業の要件書は、国費が充当された補助事業との併用はできないとしているので、県の蓄電池の補助と重ねる前に、環境ネットワーク埼玉とみらいエコ住宅の事業者の両方に確かめてください。
補助金はいつ、誰に振り込まれますか?
県の蓄電池の補助は、工事と支払いを終えて実績報告を出したあと、審査を経て額が確定してから、申請者本人名義の口座に振り込まれます(リース・PPAを除く)。国の事業の補助は、申請した事業者が受け取って施主に還元する仕組みなので、還元のしかたを契約書に書いてもらってください。
市の共同購入で買った蓄電池にも、県の補助は使えますか?
共同購入は市の補助金ではないので、県の補助とは別の手続きです。県の補助の条件(契約の相手方が県の認定事業者であること、交付決定の前に着工しないこと)を満たせるかは、見積が届いた段階で、共同購入の事務局と販売施工事業者に確かめてください。
見積を見る前のおさらい
- さいたま市は、市民(住宅)向けの太陽光・蓄電池の補助を実施しておらず、今後の予定もないと公式ページに書いている
- いまさいたま市の住宅で使える補助の中心は、埼玉県の蓄電池の補助で、太陽光が既にあるか同時に付ける家が対象。受付が続いているかは申し込む前に確かめる
- 県の太陽光の補助は、今年度は予算に達して5月に受付を終えている
- 県の蓄電池の補助は、交付決定の前に着工すると対象外。基準は契約日ではなく着工日
- 契約の相手方が県の認定事業者であることが条件で、代理店が認定事業者でも足りない
- 市の「みんなのおうちに太陽光」は補助金ではなく共同購入で、県の補助を使うなら認定と日程を別に確かめる
- 国のみらいエコ住宅2026事業は、蓄電池は条件つきで対象、太陽光の設置工事は対象外。環境ネットワーク埼玉は県の蓄電池の補助との併用を可としていて、その場合は国の額を差し引いた額が県の対象経費になる。みらいエコ側は国費が充当された補助との併用不可としているので、組む前に両方に確かめる
- 契約の前に、制度名と額・認定事業者・型番・工事の日・太陽光の書類の5つを見積と契約書で確かめる
さいたま市で太陽光や蓄電池の補助を探して迷うのは、「市の補助」を探しているのに、市は住宅向けの補助を行っておらず、使える支援が県・県の補助を受け付ける団体・国・市の共同購入に分かれているからです。太陽光の分は補助なしで、条件をそろえた見積で妥当かを確かめる。蓄電池の分は、県の補助の受付が続いているかを確かめたうえで、認定事業者との契約と、交付決定のあとに工事を組む日程を先に固める。この順番にすれば、補助の有無に計画を振り回されずに済みます。まずは、手元の見積の会社が県の認定事業者名簿に載っているかを確かめるところから始めてください。

