0円ソーラーは得か?PPA・リースの仕組みと補助金、買い取りとの比べ方

庭のある住宅
補助金の予算はどれくらい残っているか
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)
12%

2026年11月3日時点の公表値です。申請額が予算に達した時点で受付は終了します。

  • 「初期費用0円で太陽光が付きます」と言われた。本当に0円なの?
  • 0円なら、どこで元を取っているの?からくりが知りたい
  • PPAとリース、何が違うの?月々いくら払うことになるの?
  • 契約しているあいだ、屋根の上の設備は誰のもの?壊れたら誰が直すの?
  • 途中で解約したり、家を売ったりしたらどうなる?
  • 10年たったら、本当にタダでもらえるの?
  • 初期費用なしの契約でも、国や市区町村の補助金は使えるの?
  • 補助金があるなら、自分で買ったほうが得なのでは?

上記のような悩みに答えます。

0円ソーラーは、太陽光発電の設備を「買う」のではなく、事業者が用意した設備を自宅の屋根で使う契約です。検索で上位に並ぶのは0円ソーラーを売る事業者の自社ページや、事業者を並べたおすすめ記事が中心で、「初期費用0円」「メンテナンス不要」が前に出ます。けれど、契約しているあいだ設備が誰のものか、途中でやめる・家を売る・相続するときに契約書のどこを見るか、補助金を誰が申請してどう料金に反映されるか、自分で買う場合と何をそろえて比べるか、までは見えにくいことがあります。そこで、仕組み・PPAとリースの違い・期間後の譲渡という基本を押さえたうえで、契約書で確かめる項目と、買い取りとの比べ方まで、環境省・資源エネルギー庁の説明とみらいエコ住宅2026事業の要件書の原文で確かめながら整理しました。事業者ごとの料金やプランは比べません。

先に答え

0円ソーラーは、事業者が初期費用を負担して設備を置き、使った電気の料金(PPA)か毎月の使用料(リース)で回収する契約で、環境省の説明では一定の期間のあとに設備が住宅の所有者に無償で譲渡されます。期間中は設備の持ち主が事業者なので、途中解約・売却・相続・期間後の扱いは契約書で決まります。みらいエコ住宅2026事業のリフォームでは、太陽光発電設備の設置工事とリース設備の設置工事は「補助対象とならない工事」です。自分で買う場合とは、期間・支払いの合計・売電・維持費・期間後の5つをそろえて比べます。

窓の断熱など、ほかのリフォームと組み合わせた補助金の額は、補助金の計算ツールで確かめられます。

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2026年度の制度・2026年10月時点で確かめています

目次

0円ソーラーは設備を借りて使う契約

庭のある住宅

0円ソーラーは「太陽光の設備がタダでもらえる」話ではありません。事業者が設備を買って自宅の屋根に置き、住宅の所有者がその設備を使う対価を毎月払うことで、事業者が初期費用を少しずつ回収していく契約です。

環境省の「再エネ スタート」は、0円ソーラーを、事業者が初期費用を一時負担して太陽光発電設備を設置し、住宅所有者は電気料金またはリース料を支払うことで初期費用0円で設置できる仕組み、と説明しています。事業者は発電した電力を住宅所有者などに売ることで初期費用を回収し、一定の期間がたつと、設備は住宅所有者に無償で譲渡されます。つまり「0円」なのは工事のときに払うお金で、そのあとの毎月の支払いで、事業者が初期費用を回収していきます。

計算例

環境省の説明では、電気料金を払う期間は「一定期間(概ね10年間)」、リースの場合の使用料も「一定期間(概ね10年)」です(出典:環境省「再エネ スタート」0円ソーラー/確認日 2026-10-20)。

0円ソーラーのお金の流れ
  1. 1事業者が設備を置く初期費用は事業者が一時負担
  2. 2毎月払う使った電気の料金か、使用料
  3. 3事業者が回収する支払いの中で初期費用を回収
  4. 4期間が終わる契約しだいで設備が住宅所有者へ
呼び方 中身 毎月払うもの
0円ソーラー 初期費用なしで太陽光を置く仕組みの総称 契約の型による
PPA(電力販売契約) 事業者の設備で発電した電気を、住宅所有者が買って使う 使った分の電気の料金
リース 事業者の設備を、住宅所有者が借りて使う 使用料(額の決まり方は契約による)

たとえば、チラシに「0円ソーラー」とだけ書いてあっても、中身がPPAかリースかで、毎月の支払いの決まり方が変わります。最初の説明の段階で「これは電気を買う契約ですか、設備を借りる契約ですか」と聞いて、契約の型をはっきりさせてください。

ここで押さえたいのは、0円ソーラーは「工事代金をあとから分けて払う」形に近いということです。得か損かは「0円」という言葉ではなく、契約期間に払う合計と、期間が終わったあとに何が手元に残るかで決まります。その比べ方は、下の「買い取りと比べるときの5つの物差し」で整理します。

PPAとリースでは払うものが違う

PPAは「使った電気の量」に応じて払い、リースは「設備を借りている」ことに対して使用料を払います。環境省の説明では、PPAは使った分の電気料金、リースは使用料です。使用料が毎月固定かどうかは、契約書で確かめます。

この違いは、何を売り買いしているかの違いから来ています。PPAで事業者が売っているのは電気なので、住宅所有者は発電した電気のうち自分で使った分の料金を払います。環境省も0円ソーラーの説明で、一定の期間は「発電された電気のうち使用した分の電気料金」の支払いが必要、と書いています。一方、リースで貸しているのは設備そのものなので、環境省の注記どおり、期間中は使用料を払います。

PPAとリースで、払うものが変わる
PPA(電気を買う)

  • 自分で使った電気の分だけ払う | 契約で決めた使用料を払う
  • 日照や使い方で月ごとに変わる | 契約によっては発電が少ない月も同じ額
リース(設備を借りる)

    • PPA:昼間に家にいて電気を多く使う家ほど、0円ソーラーの電気を多く買うことになる
    • PPA:発電した電気のうち、家で使わなかった分の扱いは契約で決まる
    • リース:契約によっては、発電量が少ない月も使用料は変わらない
    • リース:発電した電気を家で使った分は、電力会社から買う電気が減る
    • どちらも:電力会社から買う電気(夜間・雨の日)は、これまでどおり別に払う

    たとえば、共働きで昼間は家に誰もいない家では、PPAで買う電気は少なくなりやすく、そのぶん毎月の支払いも小さくなりやすい一方、電気代が減る幅も小さくなります。逆に、在宅で昼間にエアコンや家電を多く使う家では、PPAで買う電気が増えます。リースは使い方にかかわらず使用料が決まっているので、昼間にどれだけ使えるかで、電力会社から買う電気をどれだけ減らせるかが変わります。

    比べるときに大事なのは、0円ソーラーの支払いだけを見ないことです。「0円ソーラーに払うお金」と「電力会社に払うお金」の合計が、今の電気代と比べてどう変わるかを、事業者に試算してもらってください。試算を受け取ったら、前提にしている電気の使い方(昼間の使用量)と、電力会社の料金単価が、自分の家の検針票と合っているかを確かめます。前提がずれた試算は、どちらの型でも当てになりません。

    契約中の設備は事業者のもの

    契約しているあいだ、屋根の上の設備の持ち主は事業者です。環境省の説明では維持管理も事業者が行いますが、売電や、設備を動かす・外すときの扱いは、事業者との契約書で確かめる必要があります。

    環境省は、企業・自治体向けのPPAモデルの説明で、設備の所有は第三者(事業者または別の出資者)が持つ形で、事業者がメンテナンスをする、と書いています。住宅向けの0円ソーラーの説明でも、維持管理は事業者が行うため手間がかからない、としています。手間がかからない点と、自分で自由に扱えない点は、同じ契約の表と裏です。

    項目 契約期間中 契約書で確かめる点
    設備の持ち主 事業者(または別の出資者) 所有者の名前、譲渡の時期と条件
    点検・修理 事業者が維持管理 自然災害・落雷・飛来物での故障も含むか
    屋根の補修 契約による 設置工事が原因の雨漏りの責任と保証の年数
    売電 環境省の企業・自治体向けPPAの説明では売電収入を得られない 余った電気の扱い
    設備の移設・撤去 事業者の判断と契約による 屋根の葺き替え・外壁塗装で外すときの費用

    売電について、環境省の企業・自治体向けのPPAモデルの説明には、注意点として「売電収入を得ることはできません」とあります。住宅向けの0円ソーラーの説明には売電の記述が無いので、住宅でも同じ扱いか(PPAかリースか)は契約書で確かめてください。自分で設備を買って屋根に置いた場合は、環境省の屋根置き太陽光発電の説明どおり、余った電気を固定価格買取制度で売れます。リースの場合の売電の扱いは、契約書で確かめてください。

    たとえば、契約の途中で屋根の葺き替えや外壁の塗装をしたくなったとします。屋根の上の設備はいったん外して戻す必要がありますが、その作業を誰が手配し、費用を誰が持つかは契約しだいです。屋根や外壁の工事を数年のうちに考えているなら、0円ソーラーの契約より先に、そちらの時期を決めておくほうが無駄がありません。

    持ち主が事業者であることは「手間がかからない」と同時に「自分の家の屋根なのに、自由に触れない期間がある」ということでもあります。契約書の「所有」「維持管理」「移設・撤去」の条項を、上の表の5行と突き合わせて読んでください。

    申し込めない家と屋根の条件

    0円ソーラーは、申し込めば誰でも付けられるものではありません。環境省の説明では、契約者の年齢や家の築年数によって、0円ソーラーを利用できないことがあります。屋根の形や強さによっても、設置できないことがあります。

    環境省は0円ソーラーの留意点として、ほとんどの場合に年齢制限と築年数制限が設置の条件に組み込まれていて、契約者の年齢や築年数によっては利用できない、と書いています。条件の中身は事業者ごとに違い、利用条件は契約内容で異なるので、各事業者との契約内容を確かめるよう求めています。

    計算例

    環境省によれば、年齢制限は「50歳未満~70歳未満」と事業者ごとに幅があり、築年数制限も電力販売かリースかで異なり「10年未満~40年未満」と幅があります(出典:環境省「再エネ スタート」0円ソーラー/確認日 2026-10-20)。

    屋根の条件は、0円ソーラーかどうかに関係なく、太陽光を屋根に載せるときに確かめる点です。環境省は屋根置き太陽光発電の留意点として、次の点を挙げています。

    • 太陽光パネルの重さに家の強度が耐えられるかの確認が必要
    • 築年数がたっている家では、設置できないことがある
    • 瓦の種類によっては取り付けられないことがある
    • 利用条件は契約内容で異なるので、事業者ごとに確かめる

    たとえば、築年数の条件ぎりぎりの家で、屋根の傷みもあるとします。0円ソーラーの審査には通っても、設置の前に屋根の補修が要ると言われることがあり、その費用が0円の範囲に入るのかは事業者ごとに違います。現地調査のあとに「設置の前に必要な工事はありますか。その費用は誰が払いますか」と聞いて、答えを書面でもらってください。

    編集部としては、申し込める・申し込めないの判定より、屋根の状態の説明を重く見ます。事業者が屋根の写真を見せながら、載せられる理由と、載せたあとの雨漏りへの備え(工事の保証の範囲と年数)を説明できるかどうかが、その事業者に長い契約を任せられるかの目安になります。

    途中解約・売却・相続は契約書で決まる

    契約の途中で解約する、家を売る、契約者が亡くなる——このときどうなるかは、法律で一律に決まっているのではなく、事業者との契約書で決まります。契約の前に、次の項目が契約書に書かれているかを確かめてください。

    期間中の設備の持ち主は事業者で、環境省の説明では、事業者は契約期間の支払いで初期費用を回収します。環境省はPPAモデルの注意点でも、契約期間が定められていて無期限ではないこと、期間満了後の設備の取り扱いが契約内容で異なることを挙げ、契約内容によって変わるため不明な点は事前に確認するよう促しています。期間の途中で契約が終わる場面の決まりも、同じく契約書に書かれているかを見るところです。

    場面 契約書で確かめる項目
    途中で解約したい 解約できるか、解約金の計算方法(残りの期間で変わるか)、設備の撤去費を誰が払うか
    家を売る 買い手に契約を引き継げるか、引き継げないときの精算方法
    建て替える・屋根を直す 設備の移設・撤去・再設置の費用と手配
    契約者が亡くなる 相続人が契約を引き継ぐ手続き、引き継がないときの扱い
    事業者が事業をやめる 設備の維持管理や契約が誰に移るか

    たとえば、数年のうちに親の家へ移って今の家を売るかもしれない、という家族がいたとします。買い手が契約を引き継ぐ形しか認められていない契約だと、屋根の上の設備が売却の話し合いの材料になります。引き継げない場合に精算や撤去が必要なら、その費用も含めて考えておかないと、「0円」で始めた設備が売るときの負担になりかねません。

    ここは、見積や料金表を見比べる前に、契約書のひな型を出してもらって読むところです。上の表の5行について、説明ではなく条文で示してもらい、分からない語は契約の前に聞いてください。訪問販売で契約した場合はクーリング・オフの対象になりうるので、迷ったら住んでいる地域の消費生活センターに相談できます。契約書のひな型を渡すのをためらう事業者とは、長い契約を結ばないほうが安全です。

    期間が終わると設備は自分のものになる

    環境省の説明では、0円ソーラーは一定の期間がたつと、設備が住宅所有者に無償で譲渡されます。ただし譲渡の条件は契約書で決まり、譲渡を受けたあとは、設備の点検・修理・いずれの撤去も自分の役目になります。

    環境省の説明では、事業者はその期間の支払いで初期費用を回収します。ただし環境省はPPAモデルの説明で、期間満了後の設備の取り扱いは契約内容で異なる、とも書いています。譲渡の時期と条件、譲渡のときに名義を変える手続き、譲渡のあとも事業者の保証が残るかは、契約書で確かめる必要があります。

    • 譲渡の時期と、譲渡に条件(支払いの完了など)があるか
    • 譲渡のときに、設備の点検をしてから引き渡すか
    • 譲渡のあとも、メーカーの保証や工事の保証の残りがあるか
    • 譲渡のあとの売電の手続きを、誰が案内してくれるか

    譲渡のあとの売電について、資源エネルギー庁は、住宅用の太陽光は余った電気が買取の対象で、固定価格での買取期間が定められていて、その期間が順次満了している、と説明しています。譲渡を受けた時点で、その設備の買取期間がどこまで残っているか、満了したあとどこに売れるかは、事業者と電力会社に確かめてください。満了後の売り先の選び方や、付けたあとの点検・交換の費用は、太陽光を付けたあとのお金を扱う別の記事で整理する予定です。

    たとえば、期間の終わり近くで「設備を新しくしませんか」「蓄電池を足しませんか」と提案されることがあります。譲渡の直前の提案は、新しい契約の始まりでもあるので、譲渡を受けてから落ち着いて考えても遅くありません。

    譲渡は「タダでもらえる日」ではなく「維持の責任が自分に移る日」と考えておくと、期間中の支払いと、期間後に自分で持つ費用を、ひとつながりで比べられます。

    出典:資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」

    0円ソーラーと補助金の関係

    0円ソーラーで補助金がどうなるかは、「どの補助制度の、誰が申請する、どの設備か」で変わります。国のみらいエコ住宅2026事業のリフォームについては、要件書の原文で、太陽光とリースの扱いを確かめられます。

    みらいエコ住宅2026事業の「交付申請等の要件について(リフォーム)」(2026年8月17日版)は、p.27の「補助対象とならない工事」に、太陽光発電設備の設置工事と、リース設備の設置工事を挙げています。同じ欄には、住宅の所有者などが設備を買って取付だけを頼む、いわゆる施主支給や材工分離の工事も並んでいます。つまり、この事業のリフォームの補助対象工事の一覧からは、太陽光発電設備の設置工事が外れています。

    • みらいエコ住宅2026事業のリフォーム:太陽光発電設備の設置工事とリース設備の設置工事は「補助対象とならない工事」(要件書 p.27)
    • みらいエコ住宅2026事業のリフォームを使う条件:平成28年以前に新築された住宅で、要件化工事(窓などの開口部の断熱改修を中心に、決められた組み合わせ)を行い、申請する補助額の合計が5万円以上(他の構成事業の交付決定がある場合は2万円以上)(要件書 p.14・p.28)
    • 平成29年以降に新築された住宅:次世代省エネ基準を満たさない住宅であることが証明できる場合は、平成4年から平成28年に新築された住宅として扱う
    • 国のほかの公募と市区町村の助成:その年度の公募と住所の市区町村で変わる

    国のほかの事業や、市区町村の太陽光・蓄電池の助成があるかは、年度と住所で変わります。0円ソーラーの場合は設備の持ち主が事業者なので、補助の対象になる場合でも、誰が申請し、受け取った補助が月々の料金や契約期間にどう反映されるかは、制度の要件と契約によります。住宅省エネ2026キャンペーンの各事業も、申請は消費者と契約する住宅事業者が行う仕組みです。補助金の話が出たら、見積や契約書の補助金の欄に「事業名・補助額・申請者・料金への反映のしかた」を書いてもらってください。

    たとえば「市の補助金で料金がお得になります」と言われたら、その補助金の名前と、申請者が事業者か住宅所有者かを聞きます。事業者が受け取る補助なら、それが料金表のどこに反映されているかを示してもらいます。住宅所有者が申請する補助なら、0円ソーラーの設備がその要綱の対象になるかを、市区町村の要綱で確かめます。

    補助金の言葉だけで判断せず、名前・額・申請者・反映のしかたの4つが書面でそろうまで、契約を決めないのが安全です。市区町村の助成の探し方は、別の記事で手順をまとめています。

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    市区町村のリフォーム補助金はいくら?住所で調べる手順・国との併用・要綱の見方 うちの市区町村にも、リフォームの補助金はあるの?あるとしたら、いくら出るの?どこで調べればいい?市のホームページを見ても、どのページを読めばいいか分からない...

    出典:みらいエコ住宅2026事業「交付申請等の要件について(リフォーム)」

    買い取りと比べるときの5つの物差し

    電卓とペン

    0円ソーラーと、自分で設備を買う場合のどちらが得かは、同じ物差しをそろえて比べないと決められません。そろえる物差しは、期間・支払いの合計・売電・維持費・期間後の5つです。

    物差しが要るのは、2つの形でお金の出方がまったく違うからです。0円ソーラーは工事の日に払うお金がなく、毎月の支払いが続きます。買い取りは工事の日にまとまったお金を払い、そのあとは自分で使う電気が増えて電気代が減り、余った電気を売れます。片方は「毎月いくら」、片方は「最初にいくら」で語られるので、そのまま並べても比べられません。

    物差し 0円ソーラー 買い取り
    期間 契約期間(譲渡まで) 同じ年数で区切る
    支払いの合計 期間中の電気料金か使用料の合計 見積の総額から、受けられる補助を引いた額
    売電 契約による(環境省の企業・自治体向けPPAの説明では売電収入を得られない) 余った電気を固定価格買取制度で売れる
    維持費 期間中は事業者が維持管理 保証の範囲を超える点検・修理は自分持ち
    期間後 契約しだいで設備を譲渡 設備はもともと自分のもの

    売電の値段は、資源エネルギー庁が年度と区分ごとに決めています。

    計算例

    太陽光10kW未満(住宅用)の2026年度の調達価格は、1kWhあたり24円(〜4年)・8.3円(5〜10年)、調達期間は10年間です。この価格は2025年度下半期にも適用されています。FIT認定事業者が免税事業者の場合、この価格には消費税を含みます(出典:資源エネルギー庁「買取価格・期間等(2026年度以降)」/確認日 2026-10-20)。

    たとえば、0円ソーラーの事業者には「契約期間の支払いの合計」と「期間中の電気代の試算」を、買い取りの見積を出す会社には「見積の総額」「補助の欄(事業名・補助額・申請者)」「売電と自家消費の試算」「点検の費用」を、同じ年数で出してもらいます。そのうえで上の表を埋めれば、2つの形の差がどの行から出ているかが見えます。買い取りの見積そのものが妥当か(容量あたりの値段や内訳)は、太陽光の見積の読み方を扱う別の記事で整理する予定で、ここでは比べる枠だけをそろえます。見積の取り方の一般的な手順は、相見積の記事にまとめています。

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    リフォームの見積もりはどう取る?|見積書の見方・相見積の頼み方・補助金の欄 リフォームの見積もりは、概算・現地調査・本見積の順に進みます。相見積は同じ条件書を渡して頼み、見積書は「一式」と諸経費を分けて読みます。補助金を使うときに見積書へ書いてもらう型番・性能区分・サイズと還元方法まで整理しました。

    編集部の整理では、表を埋めたあとに見直したいのは「最初にまとまったお金を出せるか」と「期間中に家を売る・建て替える予定があるか」の2行です。手元のお金を残したい、維持管理を任せたい家は0円ソーラーの行に、売電の収入と自分で扱える設備を持ちたい家は買い取りの行に、それぞれ重みを置いて読むと判断しやすくなります。

    ※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

    5つの物差しを両方の形で埋められたなら、外の手は借りずに決められます。それでも、住所で使える太陽光・蓄電池の補助があるのか、買い取りの見積の補助金の欄が合っているのかを、自分だけでは確かめきれないことがあります。太陽光・蓄電池の補助金と導入の無料相談に、その2点を尋ねてみる方法もあります(対応できる範囲は相談先で確かめてください)。

    太陽光・蓄電池の補助金と導入について無料で相談する

    補助金を使わない・急がないほうがいい場合

    0円ソーラーでも買い取りでも、補助金や「今だけ」の条件に合わせて契約を急ぐと、長い契約の中身を確かめないまま決めることになります。次のような場合は、補助金を使わない、あるいは契約を急がない判断も選択肢です。

    • 「今月中なら0円」「補助金がもうすぐなくなる」と、その日のうちの契約を求められている場合
    • 契約書のひな型や、途中解約・売却・相続の条項を見せてもらえていない場合
    • 補助金の名前・額・申請者・料金への反映のしかたが、書面で示されていない場合
    • 数年のうちに屋根の葺き替えや外壁の塗装、家の売却や建て替えを考えている場合
    • 補助金を受けるために、家に合わない容量や、要らない設備(蓄電池など)を足す提案を受けている場合

    急がなくてよいのは、0円ソーラーが長い期間続く契約で、途中の解約や売却の扱いが契約書で決まるからです。設置を遅らせることで変わるのはその間の電気代の差で、それは試算で見積もれます。補助金も年度ごとに公募が変わるので、今年の公募だけを基準に契約の中身を確かめずに決めるより、契約書を読み終えてから判断するほうが、長い契約に後悔を残しません。

    予算の上限に達すると受付が締め切られる補助もあるので、補助金を使いたい場合は、予算の残りを公式の発表で確かめたうえで、それでも契約書を読む時間を削らないでください。判断の順番は「家と屋根に合っているか」「契約の中身に納得できるか」「そのうえで補助金が使えるか」です。

    よくある質問

    0円ソーラーは、本当に0円で付けられますか?

    工事のときに払うお金が0円という意味です。設置したあとは、PPAなら使った電気の料金、リースなら使用料を、契約期間のあいだ払います。環境省の説明では、事業者はこの支払いで初期費用を回収し、期間がたつと設備を住宅所有者に無償で譲渡します。

    0円ソーラーで、余った電気を売ることはできますか?

    環境省は企業・自治体向けのPPAモデルの注意点として、売電収入を得ることはできないと書いています。リースの場合の売電の扱いと、譲渡を受けたあとの売電の手続きは、契約書と事業者の説明で確かめてください。

    途中で解約するとお金がかかりますか?

    解約できるか、解約金がいくらか、設備の撤去費を誰が払うかは、契約書で決まります。契約の前に、解約金の計算方法と、残りの期間で額が変わるかを条文で示してもらってください。説明が口頭だけなら、書面でもらうまで決めないのが安全です。

    契約者が亡くなったら、契約はどうなりますか?

    相続人が契約を引き継げるか、引き継ぐ手続きは何か、引き継がないときにどうなるかは、契約書の条項で決まります。年齢の条件がある契約も多いので、家族の誰の名義で契約するかも含めて、契約の前に事業者に確かめてください。

    0円ソーラーでも、国の補助金は使えますか?

    みらいエコ住宅2026事業のリフォームでは、要件書のp.27で、太陽光発電設備の設置工事とリース設備の設置工事が「補助対象とならない工事」に挙げられています。ほかの国の公募や市区町村の助成は、年度と住所で変わります。補助金の話が出たら、事業名・補助額・申請者・料金への反映のしかたを書面でもらってください。

    訪問で0円ソーラーを勧められました。その場で決めないとだめですか?

    その場で決める必要はありません。契約書のひな型を持ち帰り、途中解約・売却・相続・期間後の扱いを家族と読んでから決めても遅くありません。訪問販売で契約した場合はクーリング・オフの対象になりうるので、迷ったら住んでいる地域の消費生活センターに相談できます。

    見積を見る前のおさらい

    1. 0円ソーラーは、事業者が初期費用を負担した設備を借りて使う契約。工事の日の支払いが0円で、毎月の支払いが続く
    2. PPAは使った電気の分を払い、リースは使用料を払う(額の決まり方は契約書で確かめる)。電力会社に払う電気代との合計で比べる
    3. 契約中の設備は事業者のもの。維持管理は任せられる一方、売電の扱い(環境省の企業・自治体向けPPAの説明では売電収入なし)と移設・撤去は契約に従う
    4. 年齢・築年数・屋根の条件で申し込めないことがある。設置前に必要な工事と費用の負担を書面で聞く
    5. 途中解約・売却・建て替え・相続・事業者の撤退の5つの場面を、契約書の条文で確かめる
    6. 環境省の説明では期間後に設備が無償で譲渡される。その日から維持の責任が自分に移る
    7. みらいエコ住宅2026事業のリフォームでは、太陽光発電設備とリース設備の設置工事は補助対象とならない工事。ほかの補助は名前・額・申請者・反映のしかたを書面で
    8. 買い取りとは、期間・支払いの合計・売電・維持費・期間後の5つをそろえて比べる

    0円ソーラーの損得は、チラシの「0円」の字の大きさではなく、契約書の中で決まります。設備の持ち主が事業者である期間に何を任せ、何を手放し、期間が終わったときに何を引き受けるのか。それを買い取りの場合と同じ表に並べたとき、手元のお金と家の予定に合うほうを選べば、どちらを選んでも後悔は小さくなります。

    出典:環境省「再エネ スタート」0円ソーラー/環境省「再エネ スタート」PPAモデル/環境省「再エネ スタート」屋根置き太陽光発電/資源エネルギー庁「買取価格・期間等」

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    リフォーム補助金・見積の窓口編集部です。リフォームの補助金と見積りについて、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

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