2026年11月3日時点の公表値です。申請額が予算に達した時点で受付は終了します。
- 2026年も、リフォームに使える国の補助金はあるの?
- 国のリフォーム補助金って、全部でいくつある?
- 窓、給湯器、お風呂、トイレ。うちの工事はどの補助金に当たる?
- 結局いくら戻ってくるの?上限はどこ?
- お風呂やトイレだけのリフォームでも、国の補助は出る?
- 国の補助金を2つ、3つと重ねて使える?市の補助金とは?
- 補助金は自分で申請するもの?いつまでに何をすればいい?
上記のような悩みに答えます。
国のリフォーム補助金は、2026年度は「住宅省エネ2026キャンペーン」という名前でまとめて運用されている4つの事業が中心です。公式サイトは事業ごとにページが分かれていて、自分の工事がどれに当たり、全部でいくらになるかを足し算してはくれません。一覧型のまとめサイトは制度の名前を並べますが、「どの組み合わせなら使えて、どの組み合わせでは使えないか」までは判定しません。そこで、4つの事業の分担・上限と下限・期限という基本を押さえたうえで、お風呂やトイレだけでは国の補助が出ない理由、窓や給湯器の工事を足すと条件がどう変わるか、補助金と減税を一緒に使うときの数え方まで、各事業の公式サイトと交付申請の要件書で確かめながら整理しました。
2026年度に持ち家のリフォームで使える国の補助金は、みらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業の3つで、4つ目の賃貸集合給湯省エネ2026事業は賃貸住宅のオーナー向けです。窓と給湯器はその事業だけで使えますが、お風呂・トイレ・手すりなどは、みらいエコ住宅2026事業の「要件化工事」をした家でしか補助が出ません。
自分の家の工事を入れて、どの事業でいくらになるかは計算ツールで確かめられます。

この記事の数字は2026年度の制度で、2026年10月時点のものです。出典は住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト(https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/ )と各事業の公式サイト・交付申請の要件書です。
国のリフォーム補助金は4つの事業

2026年度の国のリフォーム補助金は、住宅省エネ2026キャンペーンの4つの事業でできています。所管する省がそれぞれ違い、対象の工事も分かれています。
4つに分かれているのは、国が「家庭のエネルギーの使い方を減らす」という同じ目的に、省ごとの予算で取り組んでいるからです。窓の断熱は環境省、給湯器は経済産業省、断熱を含む幅広いリフォームは国土交通省という分担で、それを1つのキャンペーンとしてまとめ、申請の窓口と事業者の登録を共通にしています。公式サイトには、一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らずすべての世帯が対象と書かれています。
| 事業 | 所管 | 対象の工事 | 持ち家のリフォームで |
|---|---|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業 | 国土交通省 | 躯体(床・壁・天井)の断熱改修を含む、幅広いリフォーム工事 | 使える |
| 先進的窓リノベ2026事業 | 環境省 | 高い断熱性能の製品を使った窓・ドアの改修 | 使える |
| 給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | 高効率給湯器の設置(新築を含む) | 使える |
| 賃貸集合給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | 賃貸集合住宅の小型の省エネ型給湯器の交換 | 賃貸住宅のオーナー等が対象 |
4つ目の賃貸集合給湯省エネ2026事業は、賃貸アパートやマンションの給湯器をエコジョーズ・エコフィールなどに替える事業で、補助の対象者は賃貸集合住宅のオーナー等です。持ち家に住む人が自宅のリフォームで使うのは、上の3つと考えてください。
たとえば、営業の人から「国の補助金が使えます」と言われたら、まず「3つのうちどの事業の話ですか」と聞き返すと話が早くなります。窓の話なら窓リノベ、給湯器なら給湯省エネ、それ以外の工事ならみらいエコ住宅のことが多く、事業が分かれば上限も期限も公式の数字で確かめられます。同じ「国の補助金」でも、事業ごとに条件がまったく違うからです。
迷ったときは、事業の名前に「2026」が付いているかを見てください。去年までの事業名や額が混ざった情報は、今年度の要件とは合いません。各事業の公式サイトは次のとおりです。みらいエコ住宅2026事業(https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/ )、先進的窓リノベ2026事業(https://window-renovation2026.env.go.jp/ )、給湯省エネ2026事業(https://kyutou-shoene2026.meti.go.jp/ )、賃貸集合給湯省エネ2026事業(https://chintai-shoene2026.meti.go.jp/ )。
工事ごとに使う事業が決まる
リフォームの工事は、工事の種類でどの事業に当たるかがほぼ決まります。窓とドアは先進的窓リノベ、給湯器は給湯省エネ、断熱・水回りの設備・手すりなどはみらいエコ住宅です。逆に、どの事業にも当たらない工事もあります。
この分担は、各事業の公式サイトの説明と、みらいエコ住宅2026事業の交付申請の要件書(リフォーム)にある補助対象工事の一覧で確かめられます。みらいエコ住宅の補助対象工事は、カテゴリーa)〜i)の9つに分けられていて、窓・給湯器もこの中に入っていますが、窓は窓リノベ、給湯器は給湯省エネという専門の事業があるので、ふつうはそちらで申請します。
| 工事 | 主に当たる事業 | 詳しい額と条件 |
|---|---|---|
| 内窓・外窓の交換・ガラス交換 | 先進的窓リノベ2026 | 窓リノベの補助額の記事 |
| 玄関ドアの交換 | 先進的窓リノベ2026(窓と同じ契約のときだけ) | 玄関ドアの補助金の記事 |
| エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファーム | 給湯省エネ2026 | 給湯省エネの補助額の記事 |
| 床・壁・天井の断熱 | みらいエコ住宅2026 | 下の「水回りだけでは」の項 |
| 節水型トイレ・高断熱浴槽・節湯水栓・食洗機など | みらいエコ住宅2026(要件化工事が前提) | 下の「水回りだけでは」の項 |
| 手すり・段差解消 | みらいエコ住宅2026(要件化工事が前提)・介護保険 | 下の「別の制度」の項 |
| 外壁・屋根の塗り替えだけ/太陽光発電/耐震 | 4事業の補助対象工事の一覧に無い | 市区町村の制度を探す |
みらいエコ住宅2026事業「交付申請等の要件について(リフォーム)」p.27「補助対象とならない工事」より:「◆太陽光発電設備の設置工事」「◆家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)の設置工事」「◆リース設備の設置工事」「◆中古品を用いた工事」「◆住宅の所有者等が住宅設備を購入し、その取付を補助事業者に依頼する工事(いわゆる施主支給や材工分離工事)」
線引きで間違えやすいのは、エネファームと太陽光です。エネファームは給湯省エネ2026事業の対象ですが、みらいエコ住宅の補助対象にはならない工事として要件書に書かれています。太陽光発電もみらいエコ住宅の対象外です。一方で蓄電池は、みらいエコ住宅のエコ住宅設備の一覧に入っています。外壁や屋根は、塗り替えだけでは一覧に当てはまらず、断熱材を入れる改修なら躯体の断熱改修として扱われます。
たとえば「外壁塗装に国の補助金が使える」と言われたら、塗装なのか、断熱改修なのかを聞いてください。塗装だけなら国の4事業ではなく、市区町村の制度を探すことになります。外壁の助成の探し方は次の記事にまとめています。

工事別の額は、それぞれの記事で表にしています。窓は次の記事が入口です。

給湯器は次の記事で、機種ごとの額と加算を確かめられます。

判断の軸は「工事の種類 → 事業 → その事業の表」の順です。事業が決まらないうちに金額を聞いても、どの表の数字か分からず、見積の補助額を確かめられません。
水回りだけでは国の補助は出ない

お風呂・トイレ・キッチンの設備だけを替える工事では、国の補助は出ません。これらはみらいエコ住宅2026事業の補助対象工事ですが、その前提として、家の断熱を上げる「要件化工事」をしていることが条件だからです。
みらいエコ住宅2026事業のリフォームは、2段構えになっています。まず要件化工事で「補助の対象になる家」になり、そのうえで実施した補助対象工事の額を足していく仕組みです。要件書には、リフォーム後の住宅の省エネ性能を基準に適合させる工事が要件化工事だと書かれています。設備の交換だけでは家の断熱性能が上がらないので、その前に断熱の工事を求めているのだと読めます。
要件書(リフォーム)p.14:「①平成28年以前に新築された住宅*1に要件化工事*2を実施」「②以下のカテゴリーa)~i)に該当するリフォーム工事等(申請する補助額合計が5万円以上)を補助対象とします」p.26:「対象となる住宅における居室のうち、外皮に面する開口部を有する任意の1つの居室(以下、『トリガールーム』という)において、上表の『a)開口部の断熱改修*1』および『b)躯体の断熱改修』を実施することが必要です。ただし、本事業において予め定めた組み合わせで工事を実施する場合に限り、リフォーム後の住宅の省エネ性能が『次世代省エネ基準』に適合するものとみなします。」
要件化工事の中身は、次の4点にまとめられます。
- 対象の家:平成28年12月31日以前に新築された住宅(登記で確認)。平成29年以降の家でも、次世代省エネ基準を満たさないと証明できれば、平成4年から平成28年に新築された住宅として扱われる
- 部屋を1つ選ぶ:外に面した窓などがある居室を1つ選び(トリガールーム)、その部屋の外に面した開口部をすべて断熱改修する
- 躯体の断熱は組み合わせで決まる:開口部に付けた製品の最低の性能区分がPなら床・壁・天井の断熱は不要。性能が下がるほど必要な部位の数が増える(平成4年〜平成28年に新築された家は、Sでも不要)
- 義務基準に合わせる場合:あわせて高効率給湯器か高効率エアコンを家のどこかに設置する
つまり、「躯体と開口部の両方が必ず要る」わけではありません。性能の高い窓を選べば、窓の工事だけで要件化工事を満たせる組み合わせがあります。ただし、選んだ部屋の外に面した開口部は1つ残らず改修する必要があるので、窓を1か所替えるだけでは足りません。
たとえば、平成12年に建てた戸建てで、お風呂を高断熱浴槽に替えたい場合を考えます。お風呂だけでは補助は出ません。リビングを選び、リビングの外に面した開口部(窓やドアなど)をすべてP区分の製品で改修すれば、次世代省エネ基準に合わせる組み合わせとして躯体の断熱をしなくても要件化工事になり、浴槽の交換も補助対象工事として数えられます。このときの上限は40万円で、P区分の窓そのものはみらいエコ住宅の補助額には入りません(窓の補助は窓リノベの側で申請します)。逆に、平成30年に建てた家は、次世代省エネ基準を満たさないと証明できる場合を除き、みらいエコ住宅のリフォームの対象になりません。
水回りの設備ごとの条件は、それぞれの記事で確かめてください。トイレは次の記事が詳しく扱っています。

浴槽は次の記事です。

判断の順番は、「家が平成28年以前か」→「どの部屋の窓を全部替えるか」→「その窓の性能区分で躯体の断熱が要るか」です。水回りだけの見積に「国の補助金」と書かれていたら、どの部屋で要件化工事をする前提なのかを聞いてください。
いくら戻るかは上限と下限で決まる
国の補助額は、工事ごとに決まった額の足し算です。そのうえで、事業ごとに上限と下限があります。上限は事業によって「1戸あたりの金額」か「台数」で決まり、下限を下回ると申請そのものができません。
上限と下限があるのは、限られた予算を多くの家に行き渡らせつつ、手続きの手間に見合わない小さな申請を受けないためだと読めます。とくに下限は見落とされやすく、工事を絞りすぎると「補助額が足りなくて申請できない」ことが起きます。
| 事業 | 上限 | 下限(1回の申請の合計) |
|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026 | 1戸あたり100万円 | 5万円 |
| みらいエコ住宅2026(リフォーム) | 1戸あたり40万円〜100万円(築年と改修後の基準で決まる) | 5万円(他の構成事業の交付決定がある場合は2万円) |
| 給湯省エネ2026 | 台数で決まる(戸建て2台・共同住宅等1台) | 公式の要件書で確認(工事費が補助額に満たない機器は対象外) |
みらいエコ住宅の上限は、家が建った年と、改修後にどの基準に合わせるかの2つで決まります。平成3年以前に新築された家は、義務基準に合わせると100万円、次世代省エネ基準なら50万円です。平成4年から平成28年に新築された家は、義務基準なら80万円、次世代省エネ基準なら40万円です。義務基準に合わせるには高効率給湯器か高効率エアコンの設置が要るので、上限を上げたいなら給湯器の交換と組み合わせることになります。
みらいエコ住宅の下限は、ふつうは申請する補助額の合計が5万円以上です。ただし、同じ発注者の同じ家で、先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業のどれかの交付決定を受けている場合は、下限が2万円に下がります。
- 例(戸建て):内窓 P(SS)・中(M) 58,000円 × 2か所 = 116,000円(先進的窓リノベ2026)
- エコキュート 基本額 7万円 + 性能加算 3万円 = 10万円(給湯省エネ2026)
- 合計 116,000円 + 100,000円 = 216,000円
たとえば上の例では、窓は窓リノベの表から、給湯器は給湯省エネの表から別々に額が決まり、足すと上の式の合計が国の補助額になります。ここにお風呂やトイレの補助を足したいなら、上の「水回りだけでは」の項の要件化工事を満たしているかを先に確かめます。同じ発注者の同じ住宅で窓リノベの交付決定を受けていれば、みらいエコ住宅の側の下限は2万円で足ります。
上限は「もらえる額」ではなく「これ以上は出ない額」です。自分の家で積み上がる額は、工事を1つずつ足して出すしかありません。窓のサイズや性能区分で額が変わるので、品番が決まった見積をもとに計算ツールで確かめてください。
重ねて使えるのは工事が別のとき
国の4事業は、工事が別なら重ねて使えます。窓は窓リノベ、給湯器は給湯省エネ、断熱や水回りはみらいエコ住宅、という形で1つの家に3つの事業を使うことは珍しくありません。ただし、同じ工事・同じ製品を2つの事業に申請することはできません。
4事業はまとめて運用されているので、事業をまたいで条件がつながる場面があります。要件書には、窓リノベへ申請している窓を、みらいエコ住宅の要件化工事のa)として扱えること、給湯省エネの交付決定を受けていればc)の実施として扱うことが書かれています。
要件書(リフォーム)p.14:「※他の構成事業にて交付決定を受けている場合は以下のように取り扱います。◆給湯省エネ2026事業、賃貸集合給湯省エネ2026事業 :c)の実施として取り扱う」「※先進的窓リノベ2026事業へ申請を行っている場合であっても、本事業における要件化工事a)を実施したものとして取り扱うことができます。(各事業に申請を行う必要があります。また、本事業における補助対象工事としては申請できません)」
重ねて使うときの線引きは、次の3つです。
- 同じ窓・同じ製品は1つの事業にだけ申請する。窓リノベで申請した窓は、みらいエコ住宅の要件化工事として数えられても、みらいエコ住宅の補助額には入らない
- 給湯器はふつう給湯省エネで申請し、その交付決定があれば、みらいエコ住宅の側では高効率給湯器の設置をしたものとして扱われる
- 市区町村の補助とは、国費が充当されていない制度なら併用できる。国費が入っている制度とは併用できない(先進的窓リノベ2026事業の詳細資料と、キャンペーン公式サイトの注意書き)
たとえば、リビングの窓を窓リノベで全部替え、給湯器を給湯省エネでエコキュートにし、さらにトイレを節水型にする家なら、窓は窓リノベの額、給湯器は給湯省エネの額、トイレはみらいエコ住宅の額で、それぞれ別に積み上がります。みらいエコ住宅の側はトイレの額だけになるので、合計が5万円に届かなくても、窓リノベか給湯省エネの交付決定があれば2万円以上で申請できます。
市区町村の補助は、住所と要綱で決まります。国費が入っているかどうかは要綱か窓口で確かめてください。探し方は次の記事にまとめています。

重ねて使うときに大事なのは、どの工事をどの事業で申請するかを事業者に組み立ててもらうことです。組み立て方で、下限を超えられるか、上限まで届くかが変わります。
申請は登録事業者、還元の形は契約で決まる
国の4事業の補助金は、施主が自分で申請することはできません。申請するのは、施主と契約した住宅事業者で、しかも事業者登録を済ませた事業者だけです。補助金は事業者に交付され、事業者から施主に還元されます。
施主が申請できない仕組みになっているのは、工事の内容と製品の性能を、工事をした側が証明する形にしているからです。キャンペーン公式サイトには、各事業は消費者等と契約する住宅事業者が交付申請等の手続きを行うと書かれています。だから施主の仕事は、申請書を書くことではなく、登録している事業者を選び、還元の形を確かめることになります。
| 施主がやること | 確かめる先 |
|---|---|
| 頼む事業者が登録しているか | キャンペーン公式サイトの住宅省エネ支援事業者の検索 |
| 製品が対象か | 公式サイトの補助対象製品の検索・見積の品番 |
| 還元の形(工事代に充てるか、現金か) | 契約前に事業者と合意する書類 |
| 補助が出なかったときの扱い | 見積・契約書・覚え書き |
還元の形は、事業ごとに書類で決めます。先進的窓リノベ2026事業では、事業者は施主に全額を還元し、方法は交付申請のときに共同事業実施規約で合意した方法によります。みらいエコ住宅2026事業の要件書では、還元は原則として契約代金に充てる方法で、事情がある場合は現金で支払う方法も選べます。
要件書(リフォーム)p.16:「①補助事業に係る契約代金に充当する方法 ②現金で支払う方法」「なお、還元方法は原則①とします。」(②を選ぶ場合)「遅くとも補助事業者に対する補助金の交付から2ヶ月以内に共同事業者への還元を完了することが必要です。」
たとえば、見積の合計から補助金が差し引かれた形になっている場合は、契約代金に充てる方法です。このときは、補助金が出なかった場合にその分を誰が払うかを先に決めておく必要があります。申請の流れの全体は、窓リノベを例に次の記事で確かめられます。

事業者の登録は、国や事務局が優良な事業者だと認める仕組みではありません。登録しているかは申請できるかどうかの確認であって、工事の質の保証ではないので、見積の中身は別に比べてください。
期限は着手と受付と完了で見る

国の4事業の期限は、「いつ以降に工事を始めたか」「いつまで申請を受け付けるか」「いつまでに工事を終えるか」の3つで見ます。着手の日付は令和7年11月28日以降で3事業とも同じですが、受付の始まりは事業ごとに違い、終わりは予算しだいです。
受付の終わりが「遅くとも」になっているのは、予算の上限に達した時点で受付が止まる先着の仕組みだからです。日付の締切より前に予算が尽きれば、その日で終わります。冒頭の帯は、取得した日の予算の使われ具合です。事業ごとの数字は予算残のページにまとめています。
| 事業 | 着手 | 交付申請の受付 | ほかの期限 |
|---|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026 | 令和7年11月28日以降 | 令和8年3月下旬〜遅くとも令和8年12月31日(予定) | 予約は遅くとも令和8年11月16日(予定)・完了は令和8年12月31日まで |
| 給湯省エネ2026 | 令和7年11月28日以降 | 2026年3月31日〜遅くとも2026年12月31日 | 予算上限に達するまで |
| みらいエコ住宅2026(リフォーム) | 令和7年11月28日から交付申請を行う日までの間 | 2026年6月30日〜遅くとも2026年12月31日 | 予算上限に達するまで |
- 1事業者を選ぶ住宅省エネ支援事業者として登録しているか
- 2契約する工事請負契約を結ぶ
- 3着手する令和7年11月28日以降
- 4完了・申請事業者が交付申請する
- 5還元契約で合意した形で施主に戻る
先進的窓リノベ2026事業の手続きは、事業者登録、工事請負契約、着工、完了・引渡し、交付申請、交付決定・補助金交付、還元の順と詳細資料に書かれています。着手は契約の後なので、契約の前に工事を始めていないかも確かめてください。
たとえば、10月に入ってから窓の工事を相談する場合、窓リノベは予約が遅くとも令和8年11月16日(予定)、完了が令和8年12月31日までなので、製品の納期と工期を逆算して年内に終わるかを契約の前に確かめます。すでに工事を始めている場合も、着手が令和7年11月28日以降で、事業者が登録していれば、対象になりうるかを事業者に聞く価値があります。
期限で迷ったら、「着手日」「完了の予定日」「申請の予定時期」の3つを日付で聞いておけば足ります。予算の残り具合は毎日変わるので、日付と一緒に帯と予算残のページを見てください。
介護保険・減税・市区町村の制度は別
手すりや段差の工事、バリアフリー改修の減税、市区町村の補助は、国の4事業とは別の制度です。窓口も条件も違うので、4事業と混ぜずに1つずつ確かめます。
別の制度として整理するのは、申請する人と順番が違うからです。4事業は事業者が申請しますが、介護保険の住宅改修は工事の前に市町村へ申請し、減税は確定申告や市区町村への申告で受けます。同じ工事に複数の制度が関わるときは、どれが先かで結果が変わることがあります。
| 制度 | 主な数字 | 窓口 |
|---|---|---|
| 介護保険の住宅改修 | 支給限度基準額20万円・原則9割(上限18万円) | 市町村(工事の前に申請) |
| バリアフリー改修の所得税の控除 | 補助金を引いた標準的な費用の額が50万円超・控除対象限度額200万円(令和4年1月1日以後に住み始めた場合) | 税務署(確定申告) |
| バリアフリー改修の固定資産税の減額 | 翌年度分から3分の1・工事費から補助金を引いた額が50万円超 | 市区町村(工事完了から3か月以内) |
| 市区町村の補助 | 住所と要綱で決まる | 市区町村 |
介護保険の住宅改修は、要介護・要支援の認定を受けた人の手すりや段差解消などに使える制度で、支給限度基準額は20万円、給付は原則9割です。工事より先に申請書を出すのが原則なので、先に着工しないでください。みらいエコ住宅にも手すりの設置(1戸7,200円)や段差解消(1戸8,400円)の補助がありますが、こちらは要件化工事をした家に限られます。場所ごとの優先順位は次の記事で扱っています。

減税は、補助金を受けると判定の額が下がる点に注意が要ります。所得税の控除は、補助金を差し引いた標準的な費用の額が50万円を超えるかで判定し、固定資産税の減額も、工事費から補助金を引いた額が50万円を超えることが条件です。補助金を使ったら減税の条件から外れた、ということが起こりうるので、両方を考えている人は額を並べて確かめてください。
耐震の工事や外壁の塗り替えは、4事業の補助対象工事の一覧に無いので、お住まいの自治体の制度を探します。
迷ったときの順番は、「国の4事業で使えるか」→「市区町村の補助に国費が入っていないか」→「介護保険や減税の条件から外れないか」です。
見積を頼む前に事業者へ聞く6つ

国の補助金を使うリフォームでは、見積を頼む段階で事業者に6つを聞いておくと、補助額の当てはめと期限の見落としを防げます。答えを見積書に書き込んでもらえば、家族にも同じ紙で説明できます。
補助金は事業者が申請するので、施主が確かめられるのは「事業者が何を前提に見積を作ったか」だけです。前提が書かれていない見積は、補助額が合っているかを確かめようがありません。逆に、前提が1行ずつ書かれていれば、上の表と照らして自分で検算できます。
- 住宅省エネ支援事業者として登録しているか(登録事業者番号も)
- 見積のどの工事を、どの事業で申請するつもりか(窓リノベ・給湯省エネ・みらいエコ住宅の振り分け)
- みらいエコ住宅を使うなら、どの部屋を選び、どの組み合わせで要件化工事を満たすのか
- 補助額の内訳と、品番ごとの対象製品の確認ができているか
- 着手・完了・申請の予定日と、予算が尽きた場合や補助が出なかった場合の扱い
- 還元は工事代に充てるのか、現金か
たとえば2社から見積を取ったとき、1社は窓だけを窓リノベで申請し、もう1社は窓と給湯器と浴槽を3つの事業に振り分けている、ということがあります。工事代と補助額を分けて並べると、どちらが本当に安いかと、補助の組み立ての違いが見えてきます。見積書のどの欄を見るかは、次の記事で詳しく扱っています。

この6つは、すでに付き合いのある会社に聞いても構いません。答えがはっきり返ってくる会社なら、その会社に頼めば足ります。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
窓か給湯器のどちらか1つだけなら、いつもの会社が登録事業者かを公式の検索で確かめれば、それで足ります。それでも窓と給湯器と水回りをまとめるなら、どの工事をどの事業で申請するかまで組み立ててくれる会社を、自分で何社も探して比べるのは手間がかかります。ハピすむは希望を伝えるとリフォームコンシェルジュが加盟会社から選んで紹介する無料の見積比較サービスなので、申し込むときに国の補助金の申請に対応しているかを条件に添え、紹介された会社にも上の6つを聞いてください。
補助金を使わない・急がないほうがいい場合
補助金は工事費を下げる手段であって、工事の目的ではありません。次のような場合は、使わない、または急がない判断もあります。
国の4事業は先着で予算が尽きる仕組みで、要件も工事を組み合わせるほど得になるように作られています。そのため、補助を取りにいくほど工事が膨らみ、比べる時間が減るという方向に流れやすくなります。
- 要件化工事のためだけに、予定に無い部屋の窓をすべて替える:みらいエコ住宅の補助を受けるための窓の工事費が、受け取れる補助額より大きければ、手元に残るお金は減ります
- 上限を上げるためだけに、給湯器やエアコンを前倒しで替える:まだ使える機器を替える費用と、上限の差を並べてから決めます
- 予算の残りが少ない時期に、相見積を取る時間もなく契約を急かされる:見積を比べずに決めると、補助額より大きな差が出ることがあります
- 完了期限に工事が間に合わない日程:無理な工期で施工の質を落とすより、次の年度の制度の発表を待つ判断もあります(次の年度も同じ制度があるかは、公表されるまで分かりません)
たとえば、トイレを替えたいだけの家が、トイレの補助のためにリビングの窓をすべて替えるのは、窓の断熱をもともと考えていたなら筋が通りますが、そうでなければ順番が逆です。反対に、冬の寒さで窓の工事を考えていたなら、同じ時期に水回りもまとめると、窓の工事が要件化工事を兼ねて補助の幅が広がります。
決め方の軸は、「補助が無くてもこの工事をするか」を先に自分に聞くことです。答えが「する」なら補助は上乗せとして使い、「しない」なら補助のために工事を足さない。予算の帯は急ぐ理由ではなく、間に合うかを確かめる材料として見てください。
よくある質問
2026年にリフォームの補助金はありますか?
あります。国の制度は、住宅省エネ2026キャンペーンのみらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業の4つです。受付は予算の上限に達するまでで、遅くとも2026年12月31日までです。
国のリフォーム補助金の一覧は?
国が持ち家のリフォームに出す補助は、窓とドアの先進的窓リノベ2026事業、給湯器の給湯省エネ2026事業、断熱や水回りなど幅広い工事のみらいエコ住宅2026事業の3つです。賃貸集合給湯省エネ2026事業は賃貸住宅のオーナー向けです。介護保険の住宅改修や減税は、これとは別の制度です。
補助金は自分で申請できますか?
できません。各事業は、施主と契約した登録事業者が申請します。施主は、登録事業者を選び、還元の形を合意し、必要な書類に協力します。
市区町村の補助金と一緒に使えますか?
国費が充当されていない市区町村の制度なら併用できます。国費が入っている制度とは併用できません。どちらに当たるかは、市区町村の要綱か窓口で確かめてください。
工事を始めてしまいましたが、今からでも対象になりますか?
令和7年11月28日以降に着手した工事なら、対象になりうります。みらいエコ住宅(リフォーム)は、令和7年11月28日から交付申請を行う日までの間に着手したものが対象です。事業者が登録しているか、契約より前に着手していないかを確かめてください。
築年数の新しい家でも使えますか?
みらいエコ住宅(リフォーム)は、原則として平成28年12月31日以前に新築された住宅が対象です。平成29年以降の家でも、次世代省エネ基準を満たさないと証明できれば対象になる扱いがあります。窓リノベと給湯省エネは、対象製品かどうかと工事の内容を事業者に確かめてください。
補助金は現金でもらえますか?工事代から引かれますか?
事業ごとに還元の形を事業者と合意します。みらいエコ住宅では原則として工事の契約代金に充て、代金が精算済みなどの事情があれば現金で受け取る方法も選べます。窓リノベは、交付申請のときに合意した方法で全額が還元されます。
見積を見る前のおさらい
- 国のリフォーム補助金は、2026年度は住宅省エネ2026キャンペーンの4事業。持ち家で使うのはみらいエコ住宅・先進的窓リノベ・給湯省エネの3つ
- 工事の種類で事業が決まる。窓とドアは窓リノベ、給湯器は給湯省エネ、断熱と水回りはみらいエコ住宅。太陽光とエネファームはみらいエコ住宅の対象外
- お風呂・トイレなどの設備だけでは国の補助は出ない。平成28年以前の家で、1つの部屋の開口部をすべて断熱改修する要件化工事が前提
- 上限は窓リノベ1戸100万円、みらいエコ住宅は築年と基準で40万円〜100万円、給湯省エネは台数。下限は窓リノベ5万円、みらいエコ住宅5万円(他の事業の交付決定があれば2万円)
- 工事が別なら重ねて使える。同じ製品の重ね取りと、国費が入った市区町村の制度との併用はできない
- 申請は登録事業者。還元の形は契約前に合意する
- 着手は令和7年11月28日以降。受付の終わりは予算しだいで、遅くとも2026年12月31日
- 介護保険・減税・市区町村の補助は別の制度。減税は補助金を引いた額で判定する
国のリフォーム補助金は、制度の名前を覚えるより、「自分の工事がどの事業に当たり、どの組み合わせなら条件を満たすか」を先に決めるほうが早く答えにたどり着きます。窓や給湯器は単独で使え、水回りは窓の工事と組んで初めて使える、という関係が分かれば、営業の「補助金が使えます」がどの数字の話かを自分で確かめられます。まずは替えたい工事を書き出し、品番の入った見積を手元にそろえるところから始めてください。


