2026年11月3日時点の公表値です。申請額が予算に達した時点で受付は終了します。
- エコキュートの交換、見積が思ったより高かった。これって妥当なの?
- 本体と工事費と撤去費、それぞれ何にお金を払っているのか分からない
- 2社から見積を取ったら、金額がかなり違った。どこを比べればいい?
- 「工事一式」としか書いていない見積で、契約して大丈夫?
- 寒い地域や海の近くは、別の機種が要るって本当?
- 補助金を引いたら、実際にはいくら払うことになるの?
- 古いエコキュートを外す分も、補助金が出るの?
- ネットで本体を買って、取付だけ頼めば安くなる?
上記のような悩みに答えます。
エコキュートの交換は、本体の値段だけでなく、電気・水道・基礎の工事と古い機器の撤去がひとまとまりになった工事です。検索で上位に並ぶのは給湯器の交換業者や見積サイトの価格表が中心で、「相場はこのくらい」「当社ならこの価格」で話が終わりがちです。手元の見積を同じ条件にそろえて比べる手順や、補助金を引いたあとに実際に払う額、エコキュートを外す分には加算が出ないこと、本体を自分で買うと補助の対象から外れることまでは、ほとんど書かれていません。そこで、見積の内訳の読み方・高くなりやすい項目・補助金という基本を押さえたうえで、相見積をそろえる手順と補助の対象から外れる見積の形まで、給湯省エネ2026事業の公式サイトとメーカーの公式情報で確かめながら整理しました。工事の金額は家の条件で大きく変わるため、ここでは相場の数字で断定しません。
エコキュート交換の見積は、本体・工事・撤去処分の3つに分けて読み、電気工事・基礎・搬入・配管と水圧・設置スペースの5つで金額が動いていないかを確かめます。給湯省エネ2026事業の補助は、エコキュート1台に基本額7万円、性能加算の条件を満たせば3万円が上乗せされ、電気温水器や電気蓄熱暖房機を外す場合だけ撤去加算が付きます。実際の負担は「見積の総額から補助額を引いた額」で、申請は登録事業者が行います。
補助金を引いた額が工事の組み合わせでいくらになるかは、補助金の計算ツールで確かめられます。

2026年度の制度・2026年10月時点で確かめています
エコキュート交換費用の見積は3つに分けて読む

エコキュート交換の見積は、「本体(機器)」「工事」「撤去処分」の3つに分けて読むと、高いのか安いのかを判断する手がかりが見えてきます。総額だけを2社で比べても、どこで差が出ているのかが分からないためです。
エコキュートは、空気の熱でお湯を沸かすヒートポンプユニット(エアコンの室外機に似た機械)と、沸かしたお湯をためておく貯湯タンクユニットの2つでできています。この2つを置く場所を用意し、電気をつなぎ、水道と浴槽の配管をつなぎ、古い機器を外して運び出す——という作業が全部合わさって、交換の工事になります。給湯器のなかでも作業の種類が多い工事なので、見積の行も増えやすく、業者によって行のまとめ方もばらばらです。
| 区分 | 見積に出てくる主な行 | 確かめること |
|---|---|---|
| 本体 | ヒートポンプユニット、貯湯タンクユニット、リモコン(台所・浴室) | メーカー名と型番、容量、地域の仕様(一般地・寒冷地・塩害地) |
| 工事 | 据付、基礎、電気工事、給水・給湯・追いだきの配管、試運転 | どこまでが標準で、どこからが追加か |
| 撤去処分 | 古い機器の取り外し、水抜き、運び出し、処分 | 何を外すか(エコキュート・電気温水器・ガス給湯器)と処分まで含むか |
たとえば、A社の見積は本体の値引きが大きく、B社は工事の行が細かく分かれている、ということがよくあります。総額が近くても、A社は基礎や電気工事を「別途」にしていて、あとから追加になるかもしれません。反対に、B社の総額が高く見えても、撤去と処分、リモコンの交換まで全部入っているなら、比べる相手として不利ではありません。
いちばん注意したいのは「工事一式」とだけ書かれた見積です。一式が悪いわけではありませんが、そのままでは何が入っていて何が入っていないかを確かめられません。見積をもらったら、上の表の3つの区分に分けて書き直してもらうか、「工事一式に含まれるものを行に分けてください」と頼んでください。それだけで、次の項で見る「高くなりやすい項目」がどこに入っているかが見えるようになります。
エコキュートの見積で金額が動く工事
エコキュートの交換費用が家ごとに大きく違う理由は、本体の値段より、工事の条件の違いにあります。見積が高く出たときは、次の5つの項目のどれで金額が動いているかを確かめると、妥当かどうかの見当がつきます。
5つに絞れるのは、エコキュートが「重いタンクを屋外に置き、200Vの電気と水道とお風呂の配管をつなぐ」機器だからです。置き場所・電気・水・運び込みのどれかに手間がかかる家では、同じ本体でも工事の金額が上がります。逆にいえば、この5つが今の家と同じ条件で済むなら、工事の金額は大きく動きにくいはずです。
- 電気工事:エコキュートはほとんどの機種が200Vの専用の電源を使う。分電盤からの配線や漏電遮断器を新しくするか、今のものを使えるか
- 基礎:お湯をためた貯湯タンクは重く、地震で倒れないよう基礎に固定する。今の基礎を使えるか、作り直すか
- 搬入:通路が狭い、段差や階段がある、家の裏まで運べないなど、運び込みに人手や機材が要るか
- 配管と水圧:給水・給湯・追いだきの配管をどこまで替えるか。シャワーの水圧を上げる機種や部品を使うか
- 設置スペース:今と同じ場所に同じ大きさで置けるか。薄型の機種に変える、置き場所を移すか
見積にこの5つの項目がそれぞれ書かれているかを確かめ、書かれていなければ「この家で追加になりそうなのはどれですか」と聞いてください。追加の可能性を最初に説明してくれる業者のほうが、工事の当日に金額が増える心配が小さくなります。
たとえば、家の裏の細い通路にタンクを置いている家では、搬入の手間や、配管の取り回しで工事の時間が延びることがあります。今まで電気温水器やガス給湯器を使っていた家では、電気工事と基礎の項目が増える場合があります。どの項目が増えるかは、見積の前の現地調査で決まるので、写真だけで見積を出す業者には、あとから追加が出ないかを確かめておくと安心です。
見積を判断するときは、「総額が高いか」ではなく「5つのうちどれに、なぜお金がかかっているか」を業者が説明できるかを見てください。説明が具体的なら、その金額には理由があります。説明があいまいなまま総額だけを下げる提案は、どこかの工事を省いている可能性があります。
寒冷地・塩害地・集合住宅は仕様が変わる
住んでいる地域や建物の形によっては、一般的なエコキュートとは別の仕様の機種を選ぶ必要があり、本体の値段や工事の内容が変わります。見積の本体の行に、地域に合った仕様が書かれているかを確かめてください。
メーカーは、寒さや海風の強さに合わせて機種を分けています。たとえばコロナは製品を「一般地向け」「寒冷地向け」「塩害地向け」に分けて並べており、ダイキンは「耐塩害仕様」「耐重塩害仕様」の機種を用意しています。冬に冷え込む地域では配管の凍結や沸き上げの能力が、海の近くでは潮風による機器のさびが問題になるため、それに耐える作りの機種が別に用意されています。
| 条件 | 選ぶ仕様の例 | 見積で確かめること |
|---|---|---|
| 冬に冷え込む地域 | 寒冷地向けの機種 | 本体の型番が寒冷地向けか。配管の凍結を防ぐ部材が入っているか |
| 海の近く | 塩害地向け・耐塩害仕様の機種 | 本体の型番が耐塩害の仕様か。置き場所が海風に直接当たるか |
| 集合住宅・置き場所が狭い | 薄型・集合住宅向けの機種 | 管理規約で交換できるか。共用部分を通る搬入や配管があるか |
どの仕様が要るかは、住所と置き場所でメーカーや業者が判断します。自分で決める必要はありませんが、見積の型番をメーカーの公式サイトで検索すると、その機種がどの地域向けかが書かれているので、自分でも確かめられます。2社の見積で、片方だけが寒冷地向けや耐塩害の仕様になっていたら、金額の差はそこから来ている可能性が高いです。
集合住宅では、建物の管理規約で給湯器の種類や設置場所が決まっていることがあり、まず管理組合や管理会社への確認が先になります。ベランダや共用の廊下を通る搬入、配管の取り回しも、戸建てとは事情が違います。なお、給湯省エネ2026事業では、共同住宅等は1住戸に「いずれか1台まで」が補助の上限です(戸建住宅は2台まで)。
出典:コロナ「エコキュート」製品情報/ダイキン「エコキュート」製品情報
容量と給湯タイプは家族の使い方で決める
容量(タンクにためられるお湯の量)と給湯のタイプは、見積の本体の金額を左右する2つの選択です。大きいほど、機能が多いほど本体は高くなるので、家族の人数と使い方に合っているかを確かめてから選んでください。
容量は、メーカーが家族の人数ごとの目安を公式サイトに載せています。たとえばコロナはタンク容量を300L・370L・460Lなどに分け、家族の人数で選べる案内を出しています。お湯が足りなくなると昼間に沸き増しをすることになり、電気代がかさみます。反対に、子どもが独立して家族が減ったのに同じ大きさを選ぶと、使わないお湯を毎晩沸かすことになります。今の容量をそのまま引き継ぐのではなく、これからの人数で選び直すのが基本です。
- フルオート:お湯はり・保温・たし湯まで自動。追いだきの配管が要る
- オート:ボタン1つで設定した量と温度のお湯をはる。たし湯は手動
- 給湯専用:蛇口からお湯を出すだけ。お風呂の自動機能はない
- 容量:家族の人数と、来客・季節の使い方で、メーカーの目安表から選ぶ
たとえば、今フルオートを使っていて追いだきの配管がある家なら、同じフルオートを選ぶと配管をそのまま使える場合が多く、工事は大きく変わりません。給湯専用からフルオートに上げる場合は、浴槽まわりの配管工事が増えることがあります。高い機能を勧められたときは、本体の差額だけでなく、配管工事の増え方も合わせて聞いてください。
ここで気をつけたいのは、補助金の性能加算のために上位の機種を勧められるケースです。性能加算は、基本の機種よりCO2の排出量が5%以上少ない機種に3万円が上乗せされる仕組みですが、上位の機種の本体の差額が3万円を超えるなら、加算を取ってもかえって高くつきます。比べるのは「加算が付くか」ではなく「加算を引いたあとの差額」です。
いまの給湯器で交換の工事が変わる
同じエコキュートを入れる工事でも、今使っている給湯器が何かによって、工事の量と補助の額が変わります。見積を見る前に、今の機器がエコキュートか、電気温水器か、ガス給湯器かを確かめておいてください。
工事の量が変わるのは、今の家にある電気・配管・基礎のうち、そのまま使えるものが機器によって違うからです。エコキュートからエコキュートなら、置き場所も電源も配管もほぼ同じ条件で済むことが多い一方、ガス給湯器からの交換では、200Vの電源やタンクを置く基礎を新しく用意する必要になることが多いです。
- 置き場所・電源・配管を使えることが多い | 電源を使えることが多い。ヒートポンプユニットの置き場所が要る
- 撤去加算は出ない | 撤去加算の2万円が付く
| 今の給湯器 | 工事で増えやすいもの | 給湯省エネ2026事業の撤去加算 |
|---|---|---|
| エコキュート | ほぼ同じ条件で入れ替え。基礎や配管の傷みがあれば補修 | 出ない(エコキュートの撤去は加算の対象外) |
| 電気温水器 | ヒートポンプユニットの置き場所と配管、基礎 | 2万円/台(入れる給湯器の台数まで) |
| ガス給湯器 | 200Vの電源、タンクの基礎、置き場所、ガス機器の撤去 | 出ない |
注意したいのは、エコキュートからエコキュートへの交換です。給湯省エネ2026事業の公式サイトには「エコキュートの撤去は加算対象とならない」と明記されています。撤去加算が出るのは、電気温水器(2万円/台)と電気蓄熱暖房機(4万円/台・2台まで)を外す場合だけです。見積に「撤去補助」のような行があってエコキュートの撤去にあてているなら、その根拠を聞いてください。
電気蓄熱暖房機は給湯器ではありませんが、エコキュートの設置に合わせて外すと撤去加算の対象になります。ただし公式サイトでは、蓄熱暖房機などを外すと電気料金のメニューが変わる可能性がある、と注意しています。外す前に、契約している電力会社に料金プランへの影響を確かめておくと安心です。ガス給湯器からの交換は工事が大きくなりやすく、ガスの契約の見直しも絡むので、比べ方は別の記事で扱います。
出典:給湯省エネ2026事業「対象要件の詳細【購入・工事タイプ】」
補助金を引いたエコキュートの交換費用
実際に払う額は「見積の総額から、給湯省エネ2026事業の補助額を引いた額」です。補助額は、機種ごとの基本額に性能加算と撤去加算を足して出します。
エコキュートの基本額は1台7万円で、性能加算の条件を満たす機種なら3万円が上乗せされます。撤去加算は、電気温水器を外すなら2万円/台、電気蓄熱暖房機なら4万円/台(2台まで)です。補助の上限は金額ではなく台数で決まり、戸建住宅はエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの「いずれか2台まで」、共同住宅等は「いずれか1台まで」です。
- 例1:エコキュートからエコキュート(性能加算あり)に替える → 7万円 + 3万円 = 10万円。撤去加算は付かない
- 例2:電気温水器1台を外してエコキュート(性能加算あり)1台に替える → 7万円 + 3万円 + 2万円 = 12万円
この計算で気をつけたいのは、補助金は工事の代金を払う時点では確定していないことです。申請するのは施主ではなく事業者で、公式サイトは「消費者等と契約する住宅事業者が交付申請等の手続きを行います」としています。補助金がどのような形で施主に戻るか(請求額から差し引くのか、あとで振り込むのか)と、そのタイミングは、契約の前に事業者に確かめてください。
見積に「補助金 ▲10万円」と書かれていたら、上の式で検算できます。基本額の7万円と性能加算の3万円を足した額なので、性能加算の条件を満たす機種かどうかが確かめるポイントです。同じ額でも、電気温水器を外す工事なのに撤去加算が入っていなければ、計算に入れ忘れているかもしれません。
補助額の細かい条件(機種ごとの額、台数の数え方、期限)は、給湯省エネ2026事業の補助額をまとめた記事で整理しています。

出典:給湯省エネ2026事業「対象機器の詳細【エコキュート】」/資源エネルギー庁「給湯省エネ2026事業」
補助の対象から外れる見積の形
見積の金額が安くても、工事の形によっては給湯省エネ2026事業の補助を受けられません。「補助金を引いた実額」で比べるときは、その見積が補助の対象になる形かを先に確かめてください。
補助の対象から外れる形が決まっているのは、この事業が「登録した事業者が、性能を満たす新しい給湯器を、工事として設置する」ことに補助を出す仕組みだからです。本体だけを買う、自分で付ける、中古を使うといった形は、事業の前提から外れます。公式サイトの対象要件には、補助の対象にならない例が並んでいます。
- 施主がネットなどで本体を買い、取付だけを事業者に頼む工事(施主支給・材工分離)
- 自分で取り付ける工事(DIY)
- 中古品、メーカーの保証の対象外の機器
- 今の機器より省エネ性能が下がる機器
- 工事の契約より前に、対象機器の設置工事に着手したもの
- 登録事業者ではない業者との契約(申請は登録事業者しかできない)
- 工事にかかる経費が補助額に満たない工事
たとえば、ネットで本体を安く買って取付だけを地元の業者に頼めば、本体の値段は下がるかもしれません。しかしこの形は施主支給にあたり、補助の対象になりません。エコキュート1台で基本額7万円と性能加算3万円を合わせた額を手放すことになるので、本体の値引きがそれを上回るかを比べてから決めてください。取付だけの工事は、保証の範囲が本体と工事で分かれる点も考えておく必要があります。
撤去加算と機種にも条件があります。基本額が出るのは、性能要件を満たして補助対象製品として登録された機種に限られます。撤去加算は、高効率給湯器の設置の交付申請とあわせて申請する必要があります。また、同じ工事でエコキュートの補助をみらいエコ住宅2026事業のほうで受ける場合は、撤去による加算は受けられません(みらいエコ住宅2026事業 公式サイト)。見積の補助額に撤去加算が入っているなら、どちらの事業で申請するのかも確かめておくと確実です。
着手の時期にも決まりがあります。リフォームの場合、対象になるのは2025年11月28日以降に工事に着手したもので、着工日は「対象機器(1台目)の設置工事の着手日」です。工事の請負契約より前に着手した場合は対象外になります。交付申請の受付は2026年3月31日から予算の上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)で、予算額は570億円です。
業者が登録事業者かどうかは、住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイトの事業者検索で名前を確かめられます。ただし検索に出るのは公表を希望した事業者だけで、登録は「優良な事業者」という認定ではありません。検索に出てこない業者には、契約の前に「給湯省エネ事業者として登録していますか」と直接聞いてください。

エコキュート交換の相見積は条件をそろえる
エコキュート交換の見積が高いかどうかを判断するいちばん確かな方法は、同じ条件にそろえた見積を2〜3社から取って比べることです。条件がばらばらの見積を並べても、差の理由が分からず、安いほうに決めて後悔することになりかねません。
条件をそろえる必要があるのは、エコキュートの見積が「本体の選び方」と「工事の範囲」の2つで大きく変わるからです。1社は370Lのフルオート、もう1社は460Lのオートで見積を出していたら、金額の差は業者の差ではなく、機種の差です。工事も、基礎を作り直すか、配管をどこまで替えるか、撤去と処分を含むかで変わります。
- 1今の機器を控えるメーカー・型番・容量・置き場所の写真
- 2条件を決める容量・給湯のタイプ・地域の仕様
- 3同じ条件で頼む2〜3社に同じメモを渡して現地調査
- 4行をそろえて比べる本体・工事・撤去処分・保証・補助額
比べるときに、見積にそろっているか確かめたい項目は次のとおりです。
| 項目 | そろえる中身 |
|---|---|
| 本体 | メーカーと型番、容量、給湯のタイプ(フルオート・オート・給湯専用)、地域の仕様 |
| 工事の範囲 | 基礎、電気工事、配管、リモコン、試運転まで含むか。「別途」の項目は何か |
| 撤去処分 | 古い機器の取り外しと処分を含むか |
| 保証 | 本体の保証と工事の保証、それぞれの年数と範囲 |
| 補助金 | 補助額の内訳(基本額・性能加算・撤去加算)と、施主への戻り方 |
たとえば、今の機器の型番と置き場所の写真、それに「家族の人数」「今と同じ給湯のタイプでよいか」を1枚のメモにして、各社に同じものを渡します。そのうえで現地調査をしてもらえば、各社の提案の違いは「この家の工事をどう見たか」の違いだけになり、比べる意味のある見積になります。保証の年数は業者ごとに違うことが多く、金額が少し高くても保証が長いなら、総額の差を埋める理由になります。
相見積を取ることを業者に伝えるのは失礼ではありません。「同じ条件で何社かにお願いしています」と最初に言っておけば、業者も条件を合わせた見積を出しやすくなります。急がせる業者より、条件の確認に時間をかける業者のほうが、比べる相手として信頼できます。
※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
条件をそろえたメモと補助額の見込みを持って、相見積を頼みます。給湯省エネの補助は登録事業者が申請する制度なので、見積を頼むときに「補助の対象機種か」「申請を代わりにしてくれるか」を確かめてください。給湯器の交換を専門に扱う業者もあります。
市区町村の助成は住所と要綱で探す
国の給湯省エネ2026事業とは別に、エコキュートなどの省エネ設備に助成を出している市区町村もあります。使えるかどうかは、住んでいる市区町村の制度の要綱で決まるので、住所から探して要綱を読んで確かめてください。
国の補助と市区町村の助成を併用できるかは、それぞれの決まりによります。給湯省エネ2026事業の公式サイトは、同じ給湯器に国の他の補助制度から重ねて補助を受けることはできない一方、地方公共団体の補助制度は、国費が充当されているものを除き併用できるとしています。市区町村の制度に国のお金が入っているかは、その制度の要綱や担当の窓口で確かめる必要があります。
- 住んでいる市区町村の名前と、制度の対象(省エネ設備・給湯器)で探す
- 要綱で、対象の機器、申請できる人、着工前の申請が必要かを確かめる
- 国の補助と同じ機器に併用できるかを、要綱か担当の窓口で確かめる
- 申請の順番と締切を、工事の日程と並べて確かめる
市区町村の助成は、工事の前に申請しないと対象にならないものが少なくありません。国の補助は工事の完了後に事業者が申請できる仕組みですが、市区町村の制度は施主が工事の前に申し込む形のこともあり、順番を取り違えると使えなくなります。見積をもらった段階で、市区町村の制度も一緒に調べておくと、契約の日を決めやすくなります。
市区町村の助成の探し方は、別の記事で手順をまとめています。

補助金を使わない・急がないほうがいい場合
補助金は使えるなら使いたいものですが、エコキュートの交換では、補助金を待つことや、補助金に合わせることが、かえって損になる場面があります。次のような場合は、補助金を使わない、あるいは契約を急がない判断も選択肢です。
- エコキュートが壊れてお湯が出ないのに、補助金の手続きを待って交換を先延ばしにする場合
- 性能加算の3万円のために、差額がそれ以上ある上位の機種に替える場合
- 家族の人数に合わない大きな容量や、使わない機能を補助金を理由に選ぶ場合
- 「今日決めれば補助金が使える」「予算がもうない」と契約を急かされている場合
- 登録事業者かどうかや、補助金の戻り方を確かめないまま契約する場合
お湯が出ない状態は毎日の生活に直結します。補助金は工事の完了後に事業者が申請できる仕組みなので、壊れてすぐに交換する場合でも、登録事業者に頼み、契約のあとに工事に着手すれば対象になりえます。それでも補助の条件の確認に時間がかかりそうなら、補助金より先に、お湯を使えるようにすることを優先して構いません。
急がなくてよいのは、まだ壊れておらず、交換を前もって考えている場合です。このときは、条件をそろえた相見積を取り、家族と容量や機能を話し合う時間があります。予算の上限に達すると受付が締め切られる点だけは気にかけ、予算の残りは公式の発表で確かめてください。
判断の順番は「お湯が使えるか」「機種と工事が家に合っているか」「そのうえで補助金が使えるか」です。補助金は3番目で、1番目と2番目を曲げてまで合わせるものではありません。
よくある質問
エコキュートが壊れて急いでいます。補助金は間に合いますか?
給湯省エネ2026事業は、工事の完了後に事業者が申請できる仕組みなので、登録事業者と契約してから工事に着手すれば、急ぎの交換でも対象になりえます。受付は予算の上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)です。契約の前に、業者が登録事業者か、選ぶ機種が対象かを確かめてください。
補助金の申請は自分でしますか?
いいえ。申請は施主ではなく、契約した登録事業者が行います。施主がするのは、業者が登録事業者かを確かめることと、補助金がどう戻るか(請求額から引くのか、あとで振り込むのか)を契約の前に聞いておくことです。
ネットで本体を買って、取付だけ頼めば安くなりますか?
本体の値段は下がるかもしれませんが、施主が本体を買って取付だけを頼む形(施主支給)は、給湯省エネ2026事業の補助の対象になりません。補助額を手放してでも安くなるかと、本体と工事の保証が分かれる点を比べてから決めてください。
家族が減りました。容量は小さくしてもいいですか?
これからの人数で選び直すのが基本です。メーカーは家族の人数ごとの容量の目安を公式サイトに載せているので、来客や季節の使い方も考えて選んでください。小さくすると本体の値段が下がる場合がありますが、置き場所や配管が変わらないかも業者に確かめてください。
マンションでもエコキュートに交換できますか?
建物の管理規約や置き場所しだいです。まず管理組合や管理会社に、給湯器の交換や設置場所の決まりを確かめてください。給湯省エネ2026事業では、共同住宅等は1住戸に1台までが補助の上限です。
見積が高いかどうか、相場の金額で判断できますか?
相場の金額は、地域の仕様、容量、工事の条件で大きく変わるため、それだけでは判断しにくいです。本体・工事・撤去処分に分けて、高くなりやすい5つの項目がどう入っているかを確かめ、同じ条件にそろえた相見積と比べるほうが確かです。
見積を見る前のおさらい
- 見積は本体・工事・撤去処分の3つに分けて読む。「工事一式」は行に分けてもらう
- 金額が動きやすいのは、電気工事・基礎・搬入・配管と水圧・設置スペースの5つ。業者が理由を説明できるかを見る
- 寒冷地・塩害地・集合住宅は仕様が変わる。型番をメーカーの公式サイトで確かめる
- 容量と給湯のタイプは、これからの家族の人数と使い方で選び直す
- エコキュートからの交換では撤去加算は出ない。電気温水器・電気蓄熱暖房機を外すときだけ付く
- 実際の負担は、見積の総額から補助額(基本額7万円+性能加算+撤去加算)を引いた額。申請は登録事業者がする
- 施主支給・DIY・契約前の着手は補助の対象外。相見積は同じ条件のメモを渡してそろえる
エコキュートの交換は、本体の値段より、家の条件で決まる工事の部分で金額が動きます。だからこそ、総額を見比べる前に、見積の行を同じ形にそろえ、業者ごとの見立ての違いを質問で確かめることが、いちばん確かな判断の材料になります。補助金はそのあとに差し引くもので、機種や工事を補助金に合わせて選ぶ必要はありません。
